創価大学ニュース「SUN」104号 2020 Winter
09 藤本さんは「難聴」というハンディを 抱えながら、国際的な製薬会社の薬事 部門に所属し、開発プロジェクトの規 制当局との折衝や、欧米アジアの担当 者と連携し各地域の規制情報の分析を 担当。グローバルな製薬市場を舞台に 活躍しています。 「忙しいと日々、平均して4件ほどの会 議に参加しています。そんなとき壁に なるのが、相手の会話内容が聞き取れ ないということです。対面で80%程 度、テレビや電話での会議になると 5%程度しか聞き取れません。海外と のやりとりとなると、テレビ会議も多く なります。 そんな私を、サポートしてくれるのが、 職場の同僚たちです。先方が言っているこ とを繰り返してもらったり、タイピングや 筆談をしてもらったり、そうした周囲のサ ポートなしでは、私の仕事は成立しません」 藤本さんとともに働く中で、周囲の 方々が症状を理解し、藤本さんのスキル が業務で最大限に発揮できるよう自然 発生的にサポート体制ができあがって いったといいます。 「ある分野でのグローバルリードなど、 難聴を抱えながら、グローバルな舞台で活躍。 周囲のサポートのもと、1日多数の会議をこなす。 さん 藤本 邦男 創価大学 文学部24期 田辺三菱製薬株式会社 勤務 とても稀な両耳の「突発性難聴」を発症。 一時はすべての聴力を失う可能性も あったが、懸命な治療の結果、 現在は補聴器を使って、対面での会話が 可能なレベルまで回復。 01 Focus創大 社会福祉士の合格率、 私大第1位! 職場の同僚たちが藤本さんをサポ―トする理由は、その 仕事ぶりにある。「周囲の協力を得るうえで、私が述べる 内容が課題解決に繋がったり、議論を深める視点の提 供であったり、価値を見いだす力を身につける努力をし なければいけないと自らに言い聞かせています。その一 環として、専門性を高めるために、現在、社会人大学院 の博士後期課程に在籍し、経営学の博士号取得に向け たチャレンジをしています」。周囲から必要とされるため に、自らの価値をしっかりと提示する……『多様性』の時 代を生きるすべての人にとって大切な心構えだといえる。 本学文学部の社会福祉専修では、国家試験の合格をサポー トするため、模擬試験や課外講座をはじめ、個別の学習相 談など学生一人ひとりへの学習支援を行ってきました。 2019年1月に実施された第31回社会福祉士国家試験に は、文学部の社会福祉専修生が挑戦し14名の学生が合格、 全国の私大合格率で第1位となりました(新卒合格率 80.0%、既卒含め77.8%)。なお、同年は41,639名が受験 し、12,456名が合格、合格率は29.9%でした。 障がいに関係なく重要な役割を担わせ ていただいています。そこには、私の 状況を理解し、サポートを惜しまない 周囲の存在があってのことと深く感謝 しています。 そうした理解の醸成こそが、多様性 の一つの形ではないでしょうか」 「壁」を乗り越えるために。 創大から多様性の向こうへ 1 ◀ 大学3年時に、 ア 大学に3カ月間の語 加したときの写真
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