2020年度は、新型コロナウイルス感染症という未曽有の 状況のなかで、学生と教職員が協力することで、学習と研究 を継続することができた。皆様の努力に改めて感謝の意を表 したい。本年度もウィズコロナという環境であるが、創立50 周年という意義ある年を学生、教職員の健康と安全を最優 先にして、教育・研究及び諸活動を展開したい。 昨年度は教育・研究に多くの成果を残すことができた。 教育の分野においては、オンラインでの授業と各種サービス の提供が通信教育課程のみならず通学課程においても一挙 に進展した。研究分野では、JST-JICAの「地球規模課題対 応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」で、「ナイル の源流エチオピア・タナ湖で過剰繁茂する水草バイオマス の管理手法と有効利用プロセスの確立」と題するプロジェク トが採択された。そして、本学糖鎖生命システム融合研究所 が参画するヒューマングライコームプロジェクト日本グループ (代表者 東海国立大学機構名古屋大学・iGCORE 門松 健治)は、「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基 本構想ロードマップの策定―ロードマップ2020―」に掲載 された。関係者の皆様に心から御礼を申し上げたい。 コロナ禍においても学生が忍耐強く、知恵を発揮して、さ まざまな分野で活躍をしてくれた。急遽リモートでの開催と なったが、大学祭をはじめ諸活動においては世界中からのア クセスがあり、未来への可能性を示してくれた。各種ビジネス コンテスト、国際会議や大会、資格試験や進路、地域貢献等々 の多くの分野で、学生たちは日頃の活動成果を発揮してくれ た。なかでも2021年1月2日、3日の東京箱根間往復大学駅 伝競走において、往路優勝・総合2位という快挙を達成し、 日本全国に感動を与えた。また、本年1月に公表された令和 2年司法試験に16名が合格し、合格率は私大4位であった。 本学創立50周年である2021年の素晴らしい幕開けを飾って くれた。 昨年度は、2010年に公表した「創価大学グランドデザイン」 の最終年度でもあった。それは、「建学の精神に基づき『創造 的人間』を育成する大学」を目指し、「自分力の発見」をテー マに学生一人ひとりが有する可能性を開花させる取り組みで あった。5つの戦略と4つの計画という9つの分野で具体的な 目標を掲げて、その実施に努力した結果、多くの成果を挙げる ことができた。2014年には、「スーパーグローバル大学創成 支援(SGU)事業」と「大学教育再生加速プログラム(AP) 事業」の2つの大規模補助事業に採択をされた。SGU事業で は、2018年2月に公表された中間評価では最高の「S」とい う評価、本年3月に公表された中間評価でも、「S」という高 い評価を得ることができた。AP事業でも、「計画どおりの取 り組みが行われ、成果が得られていることから、本事業の目 的を達成できる」ということで、事後評価「A」という結果であっ た。また、「世界大学ランキング日本版」、「QS アジア大学ラ ンキング」や「THE University Impact Rankings」などの世 界大学ランキングにランクインすることができた。今後もSGU 事業とAP事業での取り組みを両輪として、多様性豊かなキャ ンパス環境を築き、世界市民教育に取り組んでいく。なお、「創 価大学グランドデザイン」の取り組み結果については、ホーム ページでその詳細を公表している。 創価大学は本年4月2日に創立満50年の佳節を迎え、こ の50年間で開学のときには想像もできなかった発展を遂げ ることができた。この間、本学の発展に貢献をしていただい たお一人おひとりに心からの感謝を申し上げたい。 本年は、今後10カ年の中長期計画である『SokaUniversity Grand Design 2021-2030』のスタートの年となる。その テーマは「価値創造を実践する『世界市民』を育む大学」で、 教育、研究、SDGsとダイバーシティという4つの分野で目 10 SUN109 2021 Spring 創価大学 学長ヴィジョン Soka University President's Vision 2021 馬場 善久 1953年富山県生まれ。創価大学 経済学部卒。カリフォルニア大学 サンディエゴ校経済学研究科博 士課程修了。Ph.D.取得。専門は計 量経済学。創価大学経済学部講 師、助教授を経て教授。教務部長、 副学長を経て、2013年学長に就 任。主な著書に、本多佑三編『日本 の景気―バブルそして平成不況 の動学実証分析』(有斐閣、第5 章、1995年)など多数。 Yoshihisa Baba 創価大学 学長
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