創価大学ニュース「SUN」109号 2021 Spring

09 創価大学で過ごした時間は人生の“バックボーン”に なっています。私は大学卒業後に毎日新聞社に就職し、 社会部記者として「世の中をよりよく変えるために」と記 事を書いてきました。信念を持って、首相経験者をはじめ とした政治家や省庁の不正も調査報道で追及しました。 1980年代に血友病の治療薬が原因で多数のHIV感 染者を生み出した『薬害エイズ事件』と呼ばれる事件が ありました。被害者を救う力になればと書いた厚生労働 省などの責任を問う記事が、救済のきっかけとなったこ ともあります。自分の取材や記事で、世の中を少しでもい い方向に動かしたいという強い思いを持ち続けられたの は、創価大学で学んだからだと思うのです。 創立時から50年間、大学でもっとも古い校舎である文 系校舎A棟の前に建ち、学生たちを見守り続ける一対の ブロンズ像。その銘板には「英知を磨くは何のため 君よ それを忘るるな」、「労苦と使命の中にのみ 人生の価値 (たから)は生まれる」と日本語、英語、独語、仏語で刻まれ ていますが、私も記者時代、「何のために記者になったの か。誰のために記事を書くのか」と自問自答してきました。 大学では自分のためより世のためを考える純粋な仲 間に恵まれました。人生を振り返ったとき、そうした素 晴らしい友人と若いときに出会えたのは実に幸運だっ たと感じます。 私は毎日新聞社では専務取締役東京本社代表など を務め、今は東日印刷(株)の社長をしています。東京都 江東区にある本社工場は、新聞などを印刷する大型の 輪転機の数では世界最大級で、毎日新聞や聖教新聞な ど日刊紙9紙を含む約40紙を連日約250万部印刷して います。当社は近年デジタル事業にも進出し、インド工科 大学やモスクワ大学といった世界有数の大学から人材 を集めています。ロシアからの2人の女性は、創価大学へ の留学がきっかけとなり、入社してくれました。 創立者の先見の明により、創価大学は多くの留学生 を受け入れてきました。「人類の平和を守るフォートレ スたれ」という建学の精神を体現し、世界平和のため に、非常に大きな役割を果たしてきたと感じています。 『Grand Design 2021-2030』にも、創価大学が目 指すこれからの姿が記されていますが、「オックスフォー ドやケンブリッジには歴史があるが、創大には未来があ る」と感じています。そうした進化した教育・カリキュラ ムのもとで育った後輩たちは、非常に優秀だと思いま す。創価大生は純粋なので、社会に出て傷つく経験をす ることもあるでしょうが、「英知を磨くは何のため」とい う言葉を胸に、困難に怯まず自己の理想を実現する人 生を歩んでほしいと願っています。 武田 芳明さん 東日印刷株式会社 代表取締役社長 【 創価大学 1期生 】 「英知を磨くは何のため 君よ それを忘るるな」 大学で培った信念が、 社会で理想を求める力に。 First Grade Interview 1期生から、今と未来の創大生へのエール ▲社長を務める印刷会社で、新しい可能性に挑戦する

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