創価大学ニュース「SUN」122号 2024 Summer

篠宮:落合さんはメディアアーティスト としてご活躍される一方で、工学や言語 学などさまざまな分野の研究にも取り組 まれています。このような挑戦のエネル ギーの源泉はどこにあるのでしょうか。 落合:人生を「実行時間」というコン ピュータ用語に置き換えて考えてみると 80年です。最初の20年は学習に充て、 残りの60年で何に挑戦するかというこ とになります。僕は挑戦をする際、「で きそうなこと」と「できなそうなこと」、 「今までやったこと」と「新しいこと」を 適度に織り交ぜる必要があると考えて います。僕の場合、難しい挑戦は全体 の3割にして、適度な挑戦を2割、でき そうなことを3割にしています。ちょう ど今、大阪・関西万博(EXPO2025) のパビリオンをつくっていて(2024年5 月末時点)、デジタル技術とアートの融合 をテーマにロボット操作で伸びたり縮ん だりと変形する外装をつくろうとしてい ます。それを実現する外装膜は、プロジェ クトの着手時にはまだ存在しない素材 で、試作を100回以上繰り返しています。 これは、できるかどうかがわからない挑 戦の典型例ですね。 実はアートとサイエンスは非常に似て いて、両者は素材や実験の探求と表現 において共通点が多いのです。ただしサ イエンスは実学に近く、資金が得られ やすい一方で、アートはフォロワーが少 ないと資金を得にくいという現実があり ます。しかし、アートの自由な表現と 挑戦する勇気が、創造の可能性を無限に広げる。 「遊び」から始める技術探求がイノベーションの鍵に。 02 SUN122 2024 Summer INDEX Special Interview スペシャル対談 【 創価大学 理工学部 情報システム工学科長 】 篠宮 紀彦 落合 陽一さん おち あい よう いち しの みや のり ひこ 教授 【 メディアアーティスト/ 筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター長 】 【表紙写真】 創価大学で未来につながる学びに 取り組む、学生たち。時間は誰にでも 平等に与えられているからこそ、より よい選択肢を増やすには、どこで、 どんな時間を過ごすかが大切だろう。 創価大学ニュース 2024 Summer No.122 [ スペシャル対談 ] [ Focus創大 ] P.01 P.05 知の挑戦を、楽しもう ありがとう【 北陸編 】 P.16 子から親へ、親から子へ 文学部 人間学科4年 江尻 香乃さん 法学部 法律学科2年 桜井 湘さん 春学期特待生 第24回ダ・ヴィンチ賞受賞者 事業および決算報告書 P.17 Over the border 【 シンガポール 】三好 健洋さん P.13 学問探訪 【 社会とともに進化する 「マーケティング」】 鈴木 拓也 教授 P.15 落合 陽一さん×篠宮 紀彦教授 キミはどんな未来を描く? 創大の新しい学びで、新しい自分へ

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