【「価値創造×SDGs」Week開催レポート】
<質疑応答>学生企画「ユースセッション」

2020年12月11日(金)~17日(木)にわたって、「価値創造×SDGs」Week(後援:国連広報センター)を開催しました。16日学生企画「ユースセッション」での、質疑応答のレポートです

講演者:エビータ・ロドリゲスさん(インド・デリー大学 セント・スティーブンス・カレッジ最終学年)、高橋知里さん(経済学部4年)、山岡美穂さん(文学部4年)、石田蓮奈さん(国際教養学部4年)、木口港暉さん(国際教養学部3年)

――文化的なバイアスは、どうすれば解決すると思いますか。すべての人を尊重すれば、この問題はなくなりますか。

すべての人を尊重すれば文化的なバイアスや問題はなくなるのかもしれません。しかし、異なる文化、人種、背景がある中では決して容易ではないと考えます。私はジェンダーバイアスをなくしジェンダーフリーの考えを持てと強要したくはありません。しかし私はカナダやデンマークに行き、ジェンダーフリーの環境のおかげで日本にいる時より自分らしくいれることができました。ジェンダーフリーの概念は自分も相手も大切にできるようになり、結果多くの人が尊重し合える社会につながると信じています。(山岡)

――なぜ、日本に女性政治家が少ないのでしょうか。一部の国ではこのようなジェンダーを政治システムで乗り越えることができていますが。

「日本は非常に複雑な状況です。女性へのハラスメントという弊害も女性が政界進出を拒む一つの要因です。ハラスメントは、選挙運動中だけではなく議員になってからも発生しています。また、社会的規範によって女性は静かであるべきだとされることが、未だ多いです。さらに、現職の政治家たちが持つ異常に強い支持基盤から、新しく女性が進出しづらい側面もあります。こうして理由から、政治の世界のマイノリティである女性たちが参入できずにいると考えられます。女性の政治参加には、未だ多くの壁があるのが現状だと思います」(高橋)

――新型コロナウイルスのパンデミックにより、スマートシティの概念を進めることができるでしょうか。また、女性の活動を推し進める機会だと思いますか。

「ある程度、在宅勤務が増えていますし、女性も労働を始めることができます。しかし、これはどこにいるのかによると思います。特権のある人ならばリソースも得られます。家で仕事もできます。しかしほとんどの女性は低所得の仕事です。チャンスが得られません。在宅勤務がなかなかできません。上位の数少ない人たち、リソースが活用できる人たちには確かにチャンスだと思います。しかし多くの女性が仕事を失っています。雇用が失われ、全体的に良くない影響を受けているからです。これは重要なポイントで声を上げなければならないと思います」(ロドリゲス)

「新型コロナウイルスは、多くの女性に在宅で働くというオプションを提供していると思います。女性も働き方を自ら選択できるようになった今、幅広い選択肢が生まれキャリアを進めることができると思います」(高橋)

――ジェンダーフリーの考え方について聞きたいです。

「女性は子供を育てるべきだとか、家族に尽くすべきだとか、そういうステレオタイプが存在します。そこでジェンダーフリーになれば、男性も女性も一緒に子供を育てることができ、女性のストレスも軽減できると思います。例えば、妊娠をした未成年にとってもです。困難を乗り越えることができると思います」(石田)

「ジェンダーフリーの概念ですが、単に誰も違いがないと考えることには疑問があります。むしろ違いがある、それぞれであっていい。それを受け入れ、必要な支援は提供するという考え方を支持します。さまざまなチャンスについて、アクセスポイントが生まれます。もちろん議論の余地はあると思います」(ロドリゲス)

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