創価大学創立五十周年記念 文部科学大臣祝辞

本日、創価大学創立五十周年を迎えるに当たり、一言お祝いを申し上げます。

貴学は、一九七一年(昭和四十六年)に、創立されて以降、「人間教育の最高学府たれ、新しき大文化建設の揺籃たれ、人類の平和を守るフォートレス(要塞)たれ」という建学の精神を、学生一人一人に脈々と受け継いでこられ、多くの有為な人材を各界に輩出されるとともに、優れた研究成果を上げてこられました。

貴学のこれまでの御発展に御尽力された、歴代の理事長・学長をはじめとして、教職員、学生、保護者や校友会の皆様のたゆみない御努力に、深く敬意を表します。

今日、我が国における社会構造や産業構造は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、より一層の急激な変化が見込まれており、大学を取り巻く社会は急速なグローバル化や激しい国際競争の下での大きな転換期を迎えております。それに伴い、人材育成と知的創造活動の中核である大学には、自らの強み・特色を生かしながら、より豊かな社会を形成することのできる人材の育成が一層期待されております。

このような中、貴学におかれては、創立以来、人間性豊かで深い学識と教養を備える人材の養成に努められ、社会や時代に即した人材養成に対応する大学創りに取り組んでおられます。二〇一〇年には、「創価大学グランドデザイン」を取りまとめ、「『創造的人間』を育成する大学」を目指して、様々な改革が着実に進められてきたと承知しております。

そのような取組の中でも、文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業において採択された「人間教育の世界的拠点の構築―平和と持続可能な繁栄を先導する『世界市民』教育プログラム―」では、「創造的世界市民」の育成を掲げ、派遣・受入れ双方の留学の拡大、教育研究のグローバル化の推進など、「多様性」をキーワードとした取組を進められ、中間評価においては最高評価を獲得されました。こうした優れた取組を始めとした、貴学の教育、研究を通じた社会への貢献を引き続き期待しております。

結びに、本日の栄えある記念の日を契機として、貴学が、これまで培われた実績と伝統を継承し、今後ますます発展されることを心から祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。

令和三年四月二日
文部科学大臣
萩生田光一

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