日本とメキシコ、“時差15時間分”の文化の溝を対話で埋める

多くの日系自動車メーカーが集中するグアナファト州の都市レオン。そこにある在レオン日本国総領事館で、栗原もも子さんは、日本とメキシコの架け橋となっている。
「多くの日本企業が現地労働者とどうすればうまくやっていけるのかと悩んでいます。それは、スペイン語を理解できる日本人が少なく、互いの文化を理解し合うことが困難だからです。双方の文化を理解する私のような潤滑油が必要とされています」

スペイン語を学ぶきっかけは、入学式での創立者のスピーチだった。“語学に大いに励みなさい。今の時代、英語はできて当たり前だ。第2外国語を身に付けなさい”という言葉に奮い立った。そしてスペイン語を学びはじめると、運命が動き出した。
「語学留学がきっかけでグアナファトを訪れ、現地で就職するぐらい街と人々が大好きになりました。それから10年、この場所で生活してきた経験があるから、今、多くの日本人に貢献できます」
語学をコンパスにたどり着いたメキシコの地で、栗原さんは使命を見つけた。
「今いる場所から、自分の周りの人から、できる限り支えていく。小さな積み重ねが、社会の課題解決の役に立つのであれば嬉しいですね」

※ SUN101号のインタビュー記事より転載

Profile
栗原もも子さん
卒業年度/学部:2010年度卒業/法学部

1986年東京都生まれ。2010年創価大学法学部卒業後、グアナファト大学言語学部日本語学科日本語講師、同大の学術交流コーディネーターを経て、15年から在レオン日本国総領事館開設準備に携わり、16年に現地職員として正式採用された。

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