インドと日本の明るい未来へ。両国を深く知る者として、文化の壁を取り払う。

IT分野で世界をリードし、2030年には世界一の経済大国になるといわれているインド。しかし、眩い光の陰では貧富の差、失業率の高さなど、社会的な問題を抱えている。そうした課題の解決に、現地人の一員として取り組んでいるのが、創価大学法学部OBの太田聖児さん。
「大学在学中に、インドを訪問する機会に恵まれました。そのときに触れあった現地の方々の温かさ、真摯さに感化され、インドに骨をうずめようと決めました。卒業後デリー大学に進学し、現地法人に就職したのは自然の流れだったと感じています」
太田さんは現在、国際会計事務所のインド事務所で唯一の外国人パートナーとして、インドの国内企業と日系企業の提携プロジェクトを手掛け、雇用の創出をはじめ、日系企業が開発した先進技術、製品、ノウハウをインド市場に還元することで経済成長の促進に貢献している。さらに、日本が得意とする社会インフラ面の改善にも寄与する。「インドの人々は相手が時間を守らないことに寛容な代わりに、自らにもとてもおおらかです。業務提携ではそういった社会的、文化的な相互の深い理解が大変に重要になります。日本企業を相手にしている立場では、非常に苦労しましたが、私は両国を知る者として、その壁を取り払う使命を感じています」
そのように語る太田さんには、実行委員を務めた滝山祭での創立者のスピーチが根底にある。
「感情に流されては、道を誤る。縁に紛動されていては、大事をなせるはずがない。偉大なる建設には、時間がかかる。焦ってはならない。粘り強く、確実に、土台をつくらねばならない。(」第22回滝山祭記念フェスティバル)太田さんが国境を越え、粘り強く切り拓いてきた道の先には、インドと日本、2つの国の明るい未来が輝いている。

※ SUN104号のインタビュー記事より転載

Profile
太田 聖児さん
卒業年度/学部:法学部 21期生

1972年生まれ。1995年創価大学法学部卒業後、インドデリー大学にて修士課程修了。そのままインドに残り、E&YおよびBMRアドバイザーズを経て、現在KPMGのパートナーとしてインド全土をカバーし、M&A、税務などの分野で主に日系企業のインド展開をサポートしている。

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