異文化間に共通する価値を見出すブランディングで
日本企業の価値を世界に発信。

松本さんが生まれ育ったブエノスアイレスは、人々の往来や笑い声があふれる賑やかな街である一方で、常に暮らしと犯罪が隣り合わせにある面も併せ持つ。

「まだまだ発展途上国なので、自分が生きることを一番に考えなければいけない環境でした。大学で学ぶ意義すらも、“自己の利益の追求”であることが当たり前でした」

そうした環境で学ぶことの価値を見出せなかった松本さんにとって、創価大学のモットーである『英知を磨くは何のため 君よそれを忘るるな』という言葉は希望の光となった。

「自分の成功のために大学へ行くことに納得できていなかったのですが、自分ではない誰かの役に立つために教育を受けることができるのなら、この大学で学びたいと決意しました」

留学後は、「何のため」「誰のため」という言葉を胸に置きながら、一生懸命に学んだ。そして、日本人だけでなく、世界中から集まった留学生たちと交流するなかで、異なる文化を持つ人々でも、共通する価値を見出せることを知った。

「今、私は企業のブランディングを仕事にしています。近年では利益だけでなく、社会貢献を掲げた経営をする企業も増えています。そうした企業の取り組みや理念を、消費者にどう魅力的に伝え、選ばれるブランドになるために一緒に考え、サポートしています。ダイバーシティやインクルージョンといった多様性を踏まえた考え方が主流になりつつあり、異文化から日本に来た私自身の出自や創価大学で世界の人々と交流した経験が武器になっています」

松本さんの道は、まだ始まったばかり。未来を拓いてくれた創価大学、そしてその挑戦を支えてくれた人々への恩返しを果たすまで、「何のため」「誰のため」の思いとともに前進し続ける。

※ SUN110号のインタビュー記事より転載

Profile
松本 幸子・ソニアさん
経営学部2014年卒業(40期)
株式会社インターブランドジャパン 勤務

別科を経て2014年に経営学部を卒業。大学に恩返しをするために新しい道を拓こうと、日本語が完璧ではないながら、キャリアセンターや先輩方に励まされながらグローバルなIT企業に新卒入社。現在はグローバルなブランドコンサルティング会社に転職し、ストラテジーチームで経験を得ている。

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