開学50周年おめでとうございます。在学中は経営学部で学び、その後、神戸大学大学院に進学してスタートアップを研究して、京都のベンチャーキャピタルに就職しました。京都、大阪でスタートアップ支援を経験する中、「モノづくり」こそが日本が世界と戦える武器だと感じ、2015年にハードウェアスタートアップを対象としたベンチャーキャピタルを立ち上げました。現在は京都とニューヨークに拠点を構え、日米のスタートアップに投資を行っています。

よく周りからは「行動力があるね」と言われ、自身でも挑戦を大切にしています。ただ最初からそんな行動できる人間ではありませんでした。創価大学に入学する時、将来はグローバルな仕事がしたいなと漠然とした気持ちはありましたが、具体的な夢や目標はなく、一歩を踏み出すことが出来ず、どこか悶々とした学生生活を送っていました。そんな時にゼミの先生から「長い人生、最初から目標なんて見つからないよ、そんな時はまずは目の前の事に努力することが大切」と指導されました。それまでは目標があって、そこに向かって努力することが大切だと思い、その目標が見つからないことに不安を感じていました。しかし、そのアドバイスを聞き「まずは行動してみて、そこから目標を見つけたら良いんだ」と一気に心が軽くなりました。それ以来、とにかく「目の前のことに努力すること」を実践してきました。

ここまでの人生は決して思い通りいった訳ではありません。周りからは何の仕事をしているんだと馬鹿にされたこともありました。それでも目の前の事を一つ一つ一生懸命にやる中で、自然と自分がやりたいことも見つかってきました。ベンチャーキャピタルというのはこれからの産業を作る一つのエンジンです。この仕事を通じて、人間主義の哲学を実践する経営者を一人でも多く生み出すことが出来たらと思っています。

アップル創業者のスティーブ・ジョブスは「Connecting the dots」という言葉を学生に送りました。いま皆さんの中にも夢や希望が持てていない人もいると思います。でも不安に感じる必要はありません。とにかく目の前の事に全力を尽くしてください。その行動や出会い一つ一つが将来必ず結びつくときがくるはずです。人生は常に今からがスタートです。これからの皆さんの活躍を心から信じています。

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