開学50周年おめでとうございます。法学部37期の三好健洋です。現在、日本人としては唯一のシンガポール法弁護士(Advocate & Solicitor)として、シンガポールをベースに、企業買収、邦人の民事・刑事・家事事件など幅広い業務を取り扱っています。また、数十社の取締役等の役員に就任しています。

今では弁護士をしている私ですが、元々は勉強が苦手で中学・高校は自由奔放な生活を送っており、両親には迷惑ばかりかけていました。しかし、そんな私が創価大学入学の際に出会った創立者の言葉が、「大学は、大学に行けなかった人々に尽くすためにこそある。」でした。
この言葉を耳にした私は、それまでの自身を恥じ、徹底的に勉学に励むことを決意。在学中は親友と毎日のように壮大な夢を語り合い、図書館に籠ってがむしゃらに勉強する日々を過ごしました。また、2年時には、身をもって世界を感じたいと思い、充実した留学制度を利用し、シンガポールに留学しました。また、留学後は、ワールド会の一員として後輩のサポートに取り組むなど、充実した大学生活を送ることができました。

卒業後は米国コーネル大学大学院に進学し、これまで触れたことのなかった金融・経済を専門に学びました。数学を避けてきたため苦労しましたが、創大法学部で得た論理的思考力・地頭をフル回転させ、修了時は最優秀の成績を収めることができました。その後、シンガポールに移住し、イギリス系投資銀行に就職。更にシンガポールのロースクールに進学し、卒業と同時にシンガポール法司法試験に合格しました。

今の国際弁護士としての仕事は毎日が新たな挑戦です。クライアントの相談内容は千差万別で、精神的重圧がかかることも多くあります。また、行き詰まり、悩むことばかりです。しかし、創大で学んだ負けじ魂で、そして「どこまでも目の前の人を敬い、誠実に尽くす」との姿勢で、課題を一つずつ乗り越えてきました。

私は、創価大学は自身の可能性を開花させ、人生を大きく変革できる場所だと確信しています。たとえ今は自信が持てないとしても、創大の素晴らしい友人と未来を語り、地に足をつけ、大きな目標に向かって地道に努力していく中で、自分自身を大きく変えることができます。創大生の皆さんには固定観念に縛られず、自分が信じるもの、好きなこと、今してみたいことに堂々と挑戦してほしいと思います。必ず新たな道を拓くことができます。
先述の創大の親友も、在学中は「将来は、世界の恵まれない人々のために人生を捧げたい」と夢を語っていました。勉強が苦手な彼でしたが、創大卒業後はイギリスで修士号を取得し、今では国際協力機関の職員として、アフリカの地で喜び勇んで働いています。

そして、皆さんには一つ一つの出会いを大切にしてほしいと思います。私自身もアメリカで出会った一人の大切な友人との出会いで、それまで全く興味がなかった「弁護士」になることを決意し、人生が180度変わりました。一人との出会いは何にも変えがたい最高の財産になると思います。

私は創大生の皆さんの活躍に毎日励まされながら、これからもシンガポールと日本を繋ぐ国際弁護士として活動していく決意でいます。いつの日か、世界のどこかで皆さんとお会いできる日を心待ちにしています。

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