創立50周年おめでとうございます。

私は大学時代、東南アジア研究会での活動に注力しました。多様な文化を有する個性的な国々が集まる東南アジアに惹かれ、仲間と学び、議論し、その成果を創大祭などの場で発表しました。また、現地に足を運び、多くのことを経験したいという思いから大学四年次にはマレーシアへ留学しました。留学中、マレーシア国内や、ベトナム、カンボジア、タイなどの周辺諸国を旅した折、国や地域によるあからさまな格差を目の当たりにし、将来アジアの地で、人びとの暮らしの基盤となるインフラを整える仕事に携わりたいとの想いを抱き、帰国後の就職活動で当社への入社を決めました。

入社8年目の2015年には希望が叶い、インドネシアの首都ジャカルタへ赴任しました。現地では日本の政府開発援助による鉄道建設プロジェクトに携わりました。2021年3月まで約6年に及ぶ駐在中、苦労も多々ありましたが、経験豊富で度量が大きい上司や先輩方、穏やかで思いやりのある現地スタッフに恵まれ、のびのびと仕事をすることができました。自分が携わった鉄道を市民の皆さんが笑顔で利用している姿を見た時、学生時代に抱いた「アジアの人びとの暮らしを支える仕事をする」というひとつの目標をカタチにすることができたと実感しました。

私は卒業後も折に触れて大学を訪れ、同窓の友やお世話になった教職員の皆様とお会いし、温かな母校の空気に触れて決意を新たにしています。私にとって大学は「帰る場所」であり、大切な心の拠り所です。

創価大学には、一人ひとりに光を当て、徹して大切にする素晴らしい伝統があります。ここで築いた友情は、社会に出た時の大きな支えとなり、また、新たな信頼の輪を広げゆく原動力になります。在学生の皆さんは、コロナ禍という未曾有の危機の中で苦闘されていることと思いますが、ぜひこの伝統のままに真の友情を築いていただきたいと心から念願します。

創立者は「真の優等生とは、『母校を愛し続ける人』です」と教えてくださいました。私も後輩の皆さんと一緒に、母校を愛し続け、さらなる発展のお役に立てる一人でありたいと決意しています。共々に、頑張っていきましょう!

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