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  • 理工学部の丸田晋策教授の研究グループが参加した米国のAI創薬企業の研究支援プログラムの成果が、Natureの姉妹誌であるNature Scientific Reportsに掲載されました

2024年04月22日

理工学部の丸田晋策教授の研究グループが参加した米国のAI創薬企業の研究支援プログラムの成果が、Natureの姉妹誌であるNature Scientific Reportsに掲載されました

スーパーコンピューターとディープラーニングを利用した創薬用AIシステムを開発する米国サンフランシスコにあるAI創薬企業ATOMWISEは、様々な創薬プロジェクトへの支援プログラムAIMS(Artificial Intelligence Molecular Screening)Awards Programを実施しています。このプログラムは、様々な病気の標的因子に作用する化合物をAIスクリーニングを行い、その化合物を採択された研究プロジェクトに提供して創薬研究を支援します。世界30カ国から250の研究機関のプロジェクトが採択されています。

今回、丸田晋策教授の研究プロジェクト"SCREENING TO IDENTIFY NOVEL INHIBITORS TARGETING THE NEW ALLOSTERIC POCKET OF KINESIN EG5”が、AIMSの研究プロジェクトの一つとして採択されました。このプロジェクトでは、がん治療の標的因子である紡錘体キネシンEg5を特異的に阻害する化合物・抗がん剤を開発することを目指しています。AIMSにより、AIが膨大な化合物の中から、丸田教授らが推測しているキネシンEg5の機能部位に結合する96個の化合物を抗がん剤候補として選び出しました。丸田教授のグループはATOMWISEから、これらの96個の化合物を提供され、キネシンEg5を阻害するかの検証実験を行いました。その結果、2個の化合物が実際に阻害剤として機能することが明らかになりました。

今回の研究論文は、AIMSに参加している他プロジェクトの研究成果も総括的にまとめたものであり、丸田教授とポスドクのDr. Tomisin Happy Ogunwaが共著者として参加しています。これらの研究成果は、生命科学研究分野へのAIの利用が加速することを示唆しています。

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ページ公開日:2024年04月22日