Vol.7

吉野和美さん(旧姓:櫻井)

・ 卒業年度・入学期:2008年度卒・23期
・ 所属学科:現代ビジネス学科
・ 勤務先等:Unique Bunny Ltd. General Manager(カナダ Unique Bunny Ltd.本社)

創価女子短期大学とわたし

短大開学40周年、心よりお祝い申し上げます。
新入生募集停止の知らせには寂しさを感じましたが、それ以上に、この節目を通じて改めて女性教育の未来について、同期や先輩後輩の皆様と語り合う機会をいただき、私にとって決意を新たにするひとときとなりました。

私は短大時代、創立者の教育への信念に触れ、教育の道に進むことを決意しました。日本語教師を志し、卒業後は創価大学文学部、そして文学研究科国際言語教育専攻修士課程を修了。教育者としての第一歩を踏み出しました。

その後、縁あってカナダに移住しましたが、思うように教育の仕事に就けず、悔しさと葛藤を抱える日々が続きました。ウィニペグの小さな小売店で働き始めましたが、心の中では葛藤を抱えており、迷いと焦りが募っていきました。

そんな中、私の支えとなったのが『短大特別文化講座 キュリー夫人を語る』で創立者が語られた次の言葉です。

「何があっても、忍耐と自信をもって、強く前進し続けることだ。『進む』なかで、『動く』なかで、自分にしかない才能が見つかり、自分にしか果たすことのできない使命の道を開くことができる」

この言葉を胸に、何度も「自分はどう生きたいか」「どう働きたいか」と問い続けました。そして、「短大の妹たちのために道を切り開きたい」「いつか、短大生を採用できるまで会社を成長させたい」「どこにいても、教育を実践する人間でありたい」との目標が芽生えました。

徐々に職場では日本のコスメや雑貨の取り扱いが増え、会社も大きく成長。現在はカナダでもっとも急成長中のアジアコスメ専門店として、今年度中にはカナダ国内で11店舗へと拡大予定です。私自身も、日本の文化や技術を商品を通して伝えられることにやりがいを感じ、仕事への誇りが深まりました。数々の困難や失敗を経て、今ではジェネラルマネージャーとして全店舗の運営に携わり、昨年には日本の大手コスメブランドとの取引も実現しました。社員の増加に伴い、教育分野での経験が評価され、現在は接客法や商品コンサルテーション、トレーニング教材の監修も担当しています。特に、すべてのブランド・商品に対して「深い敬意と責任を持ち、真心を込めて魅力を伝える」という姿勢が社内外で評価され、日本の主要ブランドとの正式なパートナーシップにもつながりました。

ここまで歩んでこられたすべての原点は、短大での2年間にあります。短大は、私にとって唯一無二の原点であり、どんなときも「ありのままの自分」に立ち返ることができる大切な場所です。

短大生の皆さんへ。今だからこそできる勉学や研鑽、そして姉妹たちとの語らいを存分に楽しんでください。そのすべてが、きっと将来の支えとなり、人生の土台となっていきます。

職場の同僚と(写真左:吉野さん)
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