Vol.22

福井幸恵さん

・ 卒業年度・入学期:2008年度卒・23期
・ 所属学科:英語コミュニケーション学科
・ 勤務先等:ニュージーランド教育省

創価女子短期大学とわたし

愛する母校・創価女子短期大学、開学40周年を心よりお祝い申し上げます。

私にとって短大二歳は、毎日が春のようにあたたかく、励ましに包まれた日々でした。私以上に私の可能性を信じてくださった創立者ご夫妻、教職員の皆さま、そして共に切磋琢磨した短大姉妹たちとの日々は、かけがえのない宝物です。
中でも2008年3月、創立者ご夫妻の前で「誉れの青春」を歌わせていただいたことと、卒業式での創立者のスピーチは、今も私の原点です。

卒業後、一度は都内で就職しましたが、海外の大学へ進学する夢をあきらめきれず、2012年にオタゴ大学へ編入しました。周囲の学生より遅いスタートで、英語で文系の単位を取得するのは非常に大変でしたが、短大で教えていただいたキュリー夫人のひたむきな探求心と苦難に負けない姿に励まされながら学び続けました。結果、ジェンダー学と教育学の学士号を取得。その後、平和紛争学の修士課程を首席で卒業することができました。現在はニュージーランド教育省にて、政府制定の新法の施行や地方スタッフの支援を主に担当し、子どもたちが安心して学べる幼児教育環境の整備に取り組むチームのアドバイザーとして日々尽力しています。

異国の地での就職や生活は安易ではありませんでしたが、どんな場面でも強みとなったのは、短大時代の土曜講座で取得したMOS(Microsoft Office Specialist)やIT活用能力試験1級、そして各種英語試験で得た実践的なスキルでした。今の自分があるのは、短大の実践教育、そして建学の精神に基づいた「人間力」を育む教育のおかげだと心から感じています。

振り返ってみると、あの時代は、創立者が未来を見据え、全力で数々の布石を打ち続けてくださっていた時代だったのだと、今になって深く実感します。特別文化講座「永遠に学びゆく女性 キュリー夫人を語る」をはじめ、「創立者と私」に収められたスピーチや卒業生へ贈る言葉には、未来への確かな指針と励ましが、創立者の限りない思いとともに託されています。

学生募集停止の知らせは残念でしたが、女性教育の大切さを唱えられた牧口先生の時代から今の日本社会の変化を振り返ると、女性の社会進出や教育の機会は確実に広がり、短大がその使命をしっかり果たしてきたのだと、静かな誇りも感じました。これからも創立者のお心を胸に、どこにいても短大生として、人々の幸福に尽くす生き方を実践してまいります。
世界中の短大姉妹のさらなるご活躍をお祈りし、心からの感謝を込めてお祝いの言葉とさせていただきます。――ぜひいつか、ニュージーランドにも遊びにいらしてくださいね。

語学研修中の短大生とともに(オタゴ大学留学課勤務時)
オタゴ大学卒業式にて(写真中央:福井さん)

創価女子短期大学とわたし

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