学長ヴィジョン

2019年度の学長ヴィジョンを公表します。
前文
この度、石川惠子前学長の後を受け、創価女子短期大学の学長の大役を担うことになった。「創立の精神」脈打つ短大を目指し、よき校風、伝統を受け継ぎ、新学長として総力を挙げて、人間教育・女性教育の幸福城を、構築していく決意である。
短大は昨年4月に「国際ビジネス学科」がスタート、いよいよ完成年度を迎える。グローバル化が進む現代社会にあって、ビジネスに関する基礎的な理論やスキルをバランスよく身につけ、英語を実践的に学ぶことのできる体制を整えた。また、「グローバル」「ビジネスホスピタリティ」「簿記・会計」「情報」の各分野について、卒業後の進路を視野に入れて選択し、重点的に学ぶことができるカリキュラムを編成し、ビジネスの第一線で、社会のさまざまなシーンで、またグローバル社会で、必要とされる人材の育成を教育目標に掲げている。
本年度は、全国から集った新学科の1期生に加え、2期生が揃い新たな伝統構築への胎動が始まっている。この2年間で目指すべき教育の成果をどれだけ示すことができるかが最優先課題と考えている。
昨年度、学生の活躍には目を見張るものがあった。「社会人基礎力育成グランプリ2018」では、関東予選大会で最優秀賞を獲得し、全国決勝大会で日本一となる「社会人基礎力大賞」に輝き、短大教育の成果を発揮することができた。また、大学コンソーシアム八王子主催の「学生企画事業」に初めて採択され、補助金を利用した商品開発事業を作り上げることができた。「学生発表会」では、4ゼミから12件の参加があり、内8件が何らかの表彰に輝くという快挙を達成した。その他、「学生CMコンテスト」で2チームが特別賞を受賞。「全国大学対抗簿記大会」でも健闘。資格検定実績でも、秘書検定準1級に20名を超える合格者を輩出。さらに、昨年度より開設した「E-Swans」では1年次の目標TOEIC600点を超える学生も多くでた。就職先も航空や旅行、ホテル、建設、銀行業界など多くの分野に進出している。開学以来の伝統である、英語、資格、進路に強い短大をさらにアピールすることができた。
このように、国際ビジネス学科のスタートとともに新たな風が吹き始め、これからの短大教育の追い風となっている。まさに、「2年間で4年制大学以上の実力を」との開学よりの目標が少しずつ花開いた1年であったといえる。 
さらに本学は明年度に開学35周年の佳節を迎える。これまでの教育をさらに発展させ、建学の指針に適う人材を輩出すべく、以下の点を具体的な取り組みとして、どこまでも学生第一で、短大教職員の皆様と力を合わせ、全力を尽してまいりたい。
「創立の精神」脈打つ人材の育成
創立の精神に満ち溢れ、「清き心、優しき心、強き心」を持ち、「挑戦の心」漲る女性リーダーの輩出こそが、最重要の使命であると考えている。そのためには、丁寧に一人ひとりと向き合い、教職員で力を合わせ、学生が主体的に学べる環境を作ることが大切と考える。
その上で、創立の精神を学ぶ科目である「教養講座Ⅰ・Ⅱ」のさらなる充実をはかる。これまで以上に、多彩な講師陣の担当を検討する。また、これまで『創立の精神を学ぶ―創価女子短期大学編―』を教科書として、創立者の学生への想いを、映像などを通して分かりやすく伝えてきた。今後、学生が相互に触発しながら学びあえるよう取り組んでまいりたい。
教育内容の充実
本年度は国際ビジネス学科の完成年度となる。「社会性と国際性に富む人材の育成」への取り組みの充実を目指し、より強固な基盤を構築する。これまでの取り組みを踏まえ、英語とビジネスの教育をさらに充実し、グローバル化する実社会の変化に対応できるような教育内容を検討したい。
(1)カリキュラム改革
 新たなカリキュラムをスタートして3年目を迎える。短大教育を通して社会で活躍できる力が育まれるよう、これまでの課題を検討し、本年度はカリキュラムの一部見直しを行う。特に、「グローバル」「ビジネスホスピタリティ」「簿記・会計」「情報」という進路を意識した4つの科目群の充実について、学科長、教務部長を中心に検討を行い、2020年度からの実施を目指す。
(2)英語教育の充実
 英語教育では「英語特別プログラム(E-Swans)」を設置した。入学時に定員30名程度を選抜し、1年次終了時でTOEIC600点以上、2年次終了時で730点以上を目指している。1年間の成果を踏まえ、2年次では英語力の向上をはかりつつ、それぞれが希望の進路に進み、実社会で活躍できるよう、さらにきめ細かい指導に努めたい。
あわせて、SUA、オタゴ研修を含めた語学研修の充実をはかり、異文化体験を通してより深く国際性を涵養できるようにする。
今後さらに英語教育の充実のために、海外研修を含め総合的に検討する体制を整備し、2年間を通じて、実践的な英語力とコミュニケーション力を身につけた国際性に富む人材の育成に取り組む。
(3)資格取得への支援
資格検定への挑戦は短大の良き伝統となっている。これまで土曜講座を中心に資格取得への挑戦のサポートを行ってきたが、この数年で中級程度までの取得に対応した授業科目を設け、土曜講座で上級へと挑戦する流れを作ってきた。
さらに、昨年度はビジネス系(簿記、情報分野)の上級資格の早期取得を目指す「ビジネス特設クラス」を開設した。本年度はさらなる充実に取り組む。また、土曜講座の活用とあわせて、上級資格に挑戦するためのサポート体制を強化し、ビジネス分野における高い技能と知識を身につけた人材の育成を目指したい。その他、新たな資格の検討を含め、社会の中で即戦力としてより実践的な資格に挑戦できるように充実をはかりたい。
入学者選抜の充実
昨年度、入試制度の改革を実行した。本年度は、「自己推薦入試」をさらに充実し、本学の教育理念にかなった意欲的な学生の選抜をはかる。「公募推薦入試」では、小論文試験の定着をはかるとともに、学力の三要素のうち「考える力」を持った学生の選考を進めていく。「一般入試」では従来通りの学科試験(英語・国語)を行う。
本年度はこれらの入試制度の定着をはかり、英語力の向上とビジネスセンスを有した人材に成長したいと思う意欲ある学生の確保に尽力していきたい。また、情報の発信力を高め、受験生および保護者の皆様に短大の情報を届けてまいりたい。
学習支援の充実
(1)学習サポート
学習支援センターが行ってきた日常的学習サポートやレポート作成支援については、担当する教員やTAの配置を検討し、一層の充実をはかる。
(2)イングリッシュ・ラウンジ
通常の英会話の授業のサポートを行うとともに、海外語学研修参加者向けの集中サポートなど英語学習の支援を強化する。
(3)土曜講座
特に、上級資格についての講座の充実をはかり、さらなる上級合格者の輩出を目指していく。さらに、新カリキュラムに対応した講座の増設を検討する。また引き続き、各資格試験の直前対策講座を土曜日以外の課外にも実施する。加えて、TOEIC受験者に対する直前対策講座の実施を検討する。
学生支援
(1)奨学金制度
これまで充実してきた「創価女子短期大学給付奨学金」、「短大白鳥会給付奨学金」、「牧口記念教育基金会奨学金」、「兄弟姉妹同時在籍者への給付奨学金制度」、「地方就職のためのUターン就職支援制度」を継続して実施する。さらに語学研修や短期留学へのサポートのための奨学金について検討を進める。
また、国が進める高等教育無償化の導入に伴い、現行の奨学金制度との兼ね合い等の検討も開始する。
(2)進路支援
キャリア支援推進委員会を中心に、多様な進路(進学・就職・留学など)をサポートできるきめ細かな支援体制の充実をはかっていく。特に、国際ビジネス学科1期生の進路として、今後のキャリアモデルとなるケースを数多く作っていけるよう、進路担当の職員とゼミナール担当教員の連携をより深めていきたい。
これまで推進してきた就職活動に特化した「創短就勝塾」の充実をはかり、就職希望者へのサポートを実施する。社会で活躍する先輩、また短大就職支援のスタッフとの積極的な交流を通し、学生が自信を持って就職活動に臨めるようきめ細やかな支援を行う。
教員の教育・研究活動の活性化と教員業績評価の取り組み
教員がより一層、教育研究に励めるように研究環境の整備を進めていきたい。中堅および若手の教員の教育研究活動の活性化をはかり、外部研究資金獲得の支援を行う。
昨年度、「教員の業績評価制度」の議論を進めてきたが、本年度は研究費の傾斜配分も含め、明年度の実施に向けた準備を進める。また、適正な研究費の管理、研究不正行為の防止に努める。
結びに
本年度は、未来に続く新たな短大教育の土台を作るときである。英語特別プログラムとビジネス特設クラスを軌道にのせ、国際ビジネス学科の教育内容の充実と教育の質の向上をはかるとともに、本学が目指す教育目標にかなう学生の育成に尽力したい。そして、国際ビジネス学科の完成年度としてさらなる飛躍の一年とし、開学35周年へ向けての準備を進めてまいりたい。