石岡 史子 氏(NPO法人ホロコースト教育資料センター 理事長)にご講演いただきました
輝く女性育成推進企画セミナー「アウシュヴィッツからはじまる問いと出会い」を開催
11月26日(水)、本学の「輝く女性育成推進」が企画するセミナー(Student Life Supportセミナーと共催)を、200番教室をメイン会場としてオンラインも併用して開催しました。今回は、NPO法人ホロコースト教育資料センター 石岡 史子理事長を講師に迎え、「アウシュヴィッツからはじまる問いと出会い ー「ハンナのかばん」と歩んだ25年からー」とのテーマで講演いただきました。当日は、現役短大生をはじめ短大卒業生等約300名の方が参加しました。
講演では、ナチ・ドイツによるユダヤ人迫害の歴史ホロコーストで犠牲になった少女ハンナ・ブレイディのかばんとの出会いから、ハンナの生きた足跡を紐解き、問いと出会いを繰り返して深められてきた平和への思いが語られました。また、石岡氏がこれまでの平和教育活動をステップに、世界各地で展開している、多様なルーツを持つ若者との歴史対話の活動についても語られました。
「知りたいと思うこと(問い)が、行動につながる」「行動を起こせば、出会いがある」
問いと出会いを重ね、奇跡的に生存していたハンナの兄に出会い、ハンナの生きた足跡を知った石岡氏は、失われた1つの命に思いを寄せながら、世界中の教育機関で平和教育活動に尽力して来られました。石岡氏は、生命を慈しむやさしさに溢れた言葉を紡ぎながら、“差別や暴力のない世界”を目指して活動してきた一歩一歩を、信念を持って語られました。
そして、「”どうしたら世界は平和になるのか”この問いを、”私はどんな世界を生きたいのか”に変えてみてはどうでしょうか」「一人で考えると壁にぶつかる。対話をしながら考えてみると、問いが生まれて、違う景色が見えてくる。みなさんの人生にたくさんの問いと出会いがありますように」と、参加した学生達にエールが送られました。
参加者から寄せられた感想を紹介します。
- アウシュビッツの収容所について歴史で学んだ程度でしか知りませんでしたが、カバン一つからこんなにもいろんな人の思いに出会えるなんてすごいなと思いました。私自身も、歴史からたくさんのことを学び世界平和に貢献する人材になりたいです。(現役学生)
- 今回のセミナーは、ただ知識を得るだけでなく、自分の価値観や物の見方を揺さぶられるような貴重な時間でした。これから自分自身も、「問いを持ち続ける姿勢」を忘れず、日常の中でできる小さな行動から平和や人権について考えていきたいと感じました。(現役学生)
- 「ハンナのかばん」を通して、石岡さんが1人の無名だった少女の生命、人生をどこまでも尊重され続けていること、そこから世界中に歴史対話という平和の潮流を作られているお話を伺い、なんて素晴らしいご活動だろうと、心から感動と勇気をいただきました。(卒業生)