理事長挨拶

創立者の「学生第一」の精神を堅持し、建学の指針を身に体した学生を、社会へ送り出すことをめざします。

理事長 田代 康則
 本年、創価女子短期大学は開学37周年を迎えました。開学以来卒業生数も1万2千名を超え、企業での活躍はもとより、外交官、公認会計士、税理士、博士号取得者など、短大から更なるキャリアを積んで、さまざまな分野に人材を輩出しています。

 創立者池田大作先生は、女子教育の重要性を常々強調されています。創価教育の父、牧口常三郎先生は、1905年から女子教育のための通信教育を始められました。まだ、女子に対する教育の必要性が、軽視されていたころです。牧口先生は、女性を賢明にすることが、社会の繁栄を築く根本の改革と考えられていたからです。

 池田先生は、かつて、「私と妻の『夢』は、創価教育の創始者・牧口常三郎先生、そして、戸田先生の『夢』を実現することであります。その最大の『夢』の一つが、女性教育の殿堂たる創価女子短期大学の創立でありました」と述べられています。それほどの期待を込めて、創立されたのが、創価女子短期大学であります。

 池田先生は、短大開学にあたり、建学の指針
一「知性と福徳ゆたかな女性」
一「自己の信条をもち人間共和をめざす女性」
一「社会性と国際性に富む女性」
を発表されました。

 池田先生ご夫妻は、開学以来、何度も短大に足を運ばれ、全短大生と記念撮影をしてくださったり、授業参観をされたり、2002年には、特別講義をしてくださいました。その際、創立者は、「私がみなさんに申し上げたいのは、苦労を避け、安きに流されるような青春時代であってはならないということです。友のため、社会のため、そして、人類のためという大いなる理想を掲げて、学んでいってもらいたい」と短大生に励ましの言葉を贈ってくださいました。

 2008年には、特別文化講座「永遠に学び勝ちゆく女性 キュリー夫人を語る」を短大生に贈り、困難にくじけない女性の生き方を教えてくださいました。

 そして2016年には、特別寄稿「幸福の未来へ 共に舞いゆけ」を短大生に贈ってくださり、その中で創立者は「短大での二年間は、短いといえば短いかもしれない。しかし、凝縮された二年間であるがゆえに、より一層、真剣に学問に打ち込み、自身を鍛えることができる。尊き学友と宝の出会いを結び、人生を変えゆく不滅の『青春の原点』を築くことができます」と語られています。

 短大生はこの言葉通りに、二年間という短い期間を全力で走り抜いています。昨年度一年間だけでも、社会人基礎力育成グランプリにおいて、2年連続3度目となる大賞を受賞。大学コンソーシアム八王子の学生発表会では四年制大学の学生が参加する中、各種表彰を獲得しています。資格取得においても、ビジネス文書検定では個人表彰として、1級と2級でそれぞれ優秀賞を受賞しました。就職活動においてはコロナ禍の中ではありましたが、小売、建設、医療・福祉、製造など幅広い業種で多くの内定を勝ち取っています。

 今後とも創価女子短期大学は、創立者の「学生第一」の精神を堅持し、建学の指針を身に体した学生を、社会へ送り出すことをめざし、教職員一同、これからも努力していく所存でございます。

2022年4月 学校法人創価大学理事長 田代康則