2023年06月19日 12時00分

【卒業生の活躍紹介】高校時に台湾から創大に変えた理由

外部記事 国際教養学部

    後藤 秀彦さん (2020年3月卒業) 日本IBM
    海外の大学を志望していた後藤さんでしたが、創価大学の教員との出会いがきっかけとなり入学を決意されました。国際教養学部に入学後は膨大な課題の量に苦労しつつも、着実に学ぶ力が養われていることを実感。卒業後、外資系企業に就職して感じる国際教養学部で学ぶ価値について伺いました。

    FILAを志望された理由は何ですか?

    国際教養学部授業後の様子
     もともとは台湾の大学を志望していて、現地のオープンキャンパスにも参加していました。台湾の大学は授業料が安いことも理由の一つでしたが、一番はビジネスと語学を学び、海外で働ける力をつけることが最大の目標でした。
     高校2年生の時、英語で社会問題を学習する機会があり、当時の日本の政治や報道の在り方に疑問を抱くことがありました。そこから幅広く社会問題について勉強したいと思い、国際教養学部を志望し始めました。
     創価大学を選択したことには大きなきっかけがありました。高校時にイベントも何もない日に創価大学を訪れた際、後に指導教授となる山田先生に出会いました。そこで聞いた創価大学の「建学の精神」や「FILA(Faculty of International Liberal Arts:国際教養学部)」への思いに大変感銘を受けました。
     それから創価大学への入学が決まりましたが、入学後のギャップとして「思ったより大変」ということを率直に感じました。入学当時は、他大学に合格していた自信もありましたが、想像以上の課題の多さに大変な思いをしました。しかし、それに伴うプログラム内容が非常に充実しているとも実感していました。偏差値では下位層に入るかもしれませんが、決して偏差値では計り知れないものがあると感じています。他の大学に通う友人から話を聞いても、有名大学と同等か、それ以上に知的レベルを高める教育環境が充実していると実感しています。
     

    卒業後、どのようなお仕事に携わり、どのようなことにやりがいを感じますか?

     現在は、日本IBMで顧客の目標達成や課題を乗り越えるためのDX実現をご支援する業務に携わっています。プロジェクトでは、お客様の更なる飛躍に必要なスキルやカルチャー等を検討し、具体化しています。実際は対面する方との年齢差やお相手の分野の専門家がいる中、自身の価値を出すことの難しさを痛感している日々です。
     レベルの高いメンバーの中でも価値を発揮できるよう、意識していることとして3点挙げられます。1・特定の領域に誰よりも詳しくなること2・(時に)従来の方法を変える選択肢を考えること3・議論が止まった時こそ意見を出すことです。また、打ち合わせの場では意見を出しやすい環境にすることを心掛けています。それらを経て、携わるプロジェクトが半年や1年の時間を経て結果が出た時にとてもやりがいを感じます

    FILAでの学びや経験を通して、今に活きていると感じるのはどのようなことでしょうか?

    留学先(アメリカ)での最終報告の様子
     学びとしては、”国際教養”という学部の名の通り、幅広い教養を学ぶことができるので考え方の引き出しが増えたと感じます。また、ビジネス以外のことも幅広く英語で学んだことが、ビジネスでも活きていると実感しています。例えば、新しいテクノロジーや概念を理解する時に、FILAで学んだ内容が直接的・間接的に理解に役に立つことがあります。また、そもそも新しいテクノロジーや概念は英語で発表される事も多いので、英語で情報収集が出来ることが役に立っています。英語での発表から、日本語に翻訳されるまでに半年や1年のタイムラグがあったり、場合によっては翻訳されていないこともあったりするので、調査系のプロジェクトでは、チームから重宝された事もありました。
     経験としては、留学生などと頻繁に意見交換する中で、様々な観点を学ぶことができました。社会では答えが一つではないことが多いので、様々な観点や知識をもとに柔軟な考えで答えを見出していく必要があると感じています。FILAでは、そのような社会に対応していける経験を積むことができたと思っています。

     

    FILA のゼミナールで専門的に研究した学問分野を、なぜ、どうやって選びましたか?

     私は”政治理論”を専門分野に研究していました。政治理論は実務から遠い世界にあると思っていて、歴史が最も深い学問の一つです。もともと「大学でしか学べないことを学びたい」と望んでいたことから、政治理論を選択しました

    ゼミナールでの専攻分野やご自身の研究テーマを深める上で、学生時代にどんな文献を読みましたか?また、それを通じて何を考えましたか?

    留学先(アメリカ)での課外活動の様子
     「ポピュリズム」を専門に学んでいました。ポピュリズムとは、色々な定義や学説がありますが、直接民衆に働きかけて大衆を先導していく政治家やその運動のことを指します。アメリカの南カリフォルニア大学に留学していた時、トランプ前大統領の選挙が行われていました。投票前は大方のメディアではクリントン氏が勝つと予想されていましたが、トランプ前大統領が勝利し、その時は地球がひっくり返るほどの衝撃を受けました。その翌日には、トランプの勝利に対するデモが起こる程でした。そのような中で、自分自身で仮説を立てながら現地の方や他の留学生などと議論する楽しさを実感していました。
     学ぶ中でとても参考になった書籍は「What is populism?」(Jan-Werner Mueller著)です。
     

    現役生の皆さんへメッセージ

    留学先(アメリカ)のクラスメイトの集合写真
     行き詰ったら、気軽に周りの人に頼ってください!進路や専門とする学問領域、留学先などで様々悩む事が多いと思いますが、一人で抱え込む必要はありません。同じ悩みを乗り越えた先輩や、同じように悩んでいる友人、様々な観点からアドバイスをくれる教職員の方など、沢山の方がサポートしてくれるのが創価大学の良さです。
     

    受験生の皆さんへメッセージ

     大学や学部選びは、人生の大きな買い物の一つです。(私自身もそうでしたが)何をしたいか決まっていない時は、幅広く勉強・経験する事をおススメします。幅広い学問分野を、多様な留学生を含めた学生や教授と学ぶ事が出来るのは国際教養学部の醍醐味の一つです。是非ご検討ください!
     

    後藤 秀彦

    • ●出身:東京都
      ●留学先:南カリフォルニア大学(アメリカ)
      ●主な専攻分野:政治理論
      ●指導教授:山田 竜作教授
      ●就職先:日本IBM
      ●好きな言葉:Fail big!
      ●好きな本:『自分のアタマで考えよう』(ちきりん 著)
      #楽観主義
      #読書家
      #リトルトゥース

    ページ公開日:2023年06月19日 12時00分
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