2015年10月30日

イギリス留学を経て外交官へ

外交官試験(外務省専門職試験)合格
新関大海
今年度の外務省専門職試験に法学部から2名が合格しました。採用枠40名程度の狭き門のなか、2年連続で、法学部から2名の合格者が出ました。今回は、イギリスへの留学を経て外交官試験に合格した、新関大海さんにインタビューしました。(2015年10月記事掲載)
外交官になろうと思ったのは、なぜですか。
高校入学後、テロや貧困など国際社会で起きていることに関心を持ち始め、「国境を超えた信頼関係を築きながら、日本のため、世界のために働きたい」と思うようになり、日本の代表という立場から国家レベルの利害調整ができる外交官を志すようになりました。
法学部では、夢に向けて、どのような学生生活を送りましたか。
大学1、2年生のころは、勉学とサークル活動を中心とした学生生活でした。国際政治、平和学、国際法といった国際分野の科目を中心に履修しました。また、国家試験研究室外交課程に所属し、通常の授業に加えて、外交官試験に必要な専門三科目(憲法、経済、国際法)と英語の基礎ゼミを受講しました。

大学3年生からは、1日10時間を目標に本格的に勉強を始めました。しかし、思うように成績が伸びず、次第に弱気になり、最初の試験は不合格となりました。
留学をしようと思ったのはなぜですか。
お世話になっていた教授から「焦らず、キャリアをつくっていけばいいのではないか」とのアドバイスをいただき、長期的にどう生きていきたいかを考え直しました。そして、ひとつのステップとして大学院に進学するという決意をしました。

イギリスの大学院にしたのは、「ヨーロッパから見たアジア」という視点を持てると面白いと思ったからです。また、この機会にもう一度海外で英語を鍛え直したいという気持ちも強くありました。
イギリスに留学して苦労したことは何ですか。
英語が苦手だったため本当に苦労しました。毎回の授業では教科書1章分と著名な学者の英語論文数本が指定され、到底読み終えることができない分量でした。授業に出席しても英語が聞き取れず、ディスカッションでも発言できずにもどかしい思いをしました。何度も初心を思い返し、机にかじりつくように勉強し続けました。
イギリスに留学してよかったことは何ですか。
幸運にも多くの友人に囲まれ、お互いに励まし合い、努力し続けることができました。授業で行うプレゼンテーションでは回を重ねるたびに評価が良くなっていき、学生生活最後に行ったプレゼンテーションでは、最高評価を頂くことができました。気付けば英語で気軽に議論できるようになっていました。
留学中、どのような勉強(研究)をしましたか。
修士論文では、東アジアの多国間安全保障協力のテーマでASEAN地域フォーラムの事例について研究し、修士論文としてまとめることができました。審査を経て無事に、「国際関係学」の修士号を取得することができました。
その後、帰国し、再び外交官試験に挑戦することになったのですね。
はい。1年間のイギリス留学を経て自信をつけ、やはり外交官になりたいと再挑戦への決意を固めました。帰国後、再び1日10時間の勉強を開始し、悩みが生じてもとにかく前へ前へと勉強しました。
試験はどうでしたか。
1次試験では自分の力を出し切ったという感覚がありました。2次試験では、2度の個人面接、英語面接、集団討論、最終個人面接と長丁場でした。「とにかく悔いを残さないように、今の自分をぶつけて来よう」という思いで臨み、晴れて、最終合格を勝ち取ることができました。
英語の重要性について聞かせてください。
外交官はもとより、グローバルに活躍するためには語学力が必須であることは言うまでもないと思います。外交官試験でもTOEFLのスコアの提出が任意で求められています。

私自身、英語が苦手で非常に苦労しました。1、2年生のうちに英語の勉強をどれだけできるかが勝負だと思います。
法学部の後輩たちへメッセージをお願いします。
私は留学をして本当に良かったと思っています。留学に行くことで、自国や自分のことがよく見えてくるようになり、様々な苦労や交流を通して人間的にも大きく成長できます。

私は、何度も失敗や挫折をしましたが、外交官という夢に向かって挑戦を続けたことで数多くの貴重な経験や出会いに恵まれました。皆さまの夢への挑戦を応援しております。

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ページ公開日:2015年10月30日
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