2015年11月13日

「人間の安全保障フィールドワーク」レポート第1回

外務省および国連大学訪問
「人間の安全保障フィールドワーク」レポートの第1回は、2015年8月4日に実施された外務省および国連大学訪問です

「人間の安全保障フィールドワーク」は、法学部の新カリキュラムで設置された科目です。前期の「人間の安全保障論」で学んだ基礎知識をふまえて、学生がグループ単位で、国連機関、官公庁、NGO、平和資料館等を訪問し、視察・インタビューなどのフィールドワークを通し、「人間の安全保障」をめぐる諸問題の現場や実務に直接触れることで、「平和」への理解をより深めるとともに、キャリア設計にもつなげていくことをねらいとした体験型の授業です。

本授業は、本年夏休みを中心に「国際平和・外交コース」の2年生を対象に実施されました。
「人間の安全保障フィールドワーク」の概要について聞かせてください。
はい。5月ごろからガイダンスや事前研修が始まりました。あらかじめ、「平和(軍縮問題)」、「人権(難民問題)」、「開発(貧困問題)」、「環境(地球環境問題)」という平和問題に関する4つのテーマが設定され、それぞれの分野(テーマ)に関連した訪問先が組まれていました。学生は希望する分野ごとにグループに分かれ、グループ単位でテーマや訪問先についてのリサーチを行い、インタビューしたい質問内容を考えながら準備を進めました。そして、夏休みに入って間もない8月3日に中間報告会を行い、グループごとにインタビュー項目などについて発表を行いました。
外務省、国連大学の訪問について教えてください。
外務省および国連大学の訪問は、中間報告会翌日の8月4日に実施されました。これは夏休み期間に行う予定の各グループでの諸機関への訪問に先立って、本授業の履修者全員が参加する全体研修として、担当教員引率のもとで実施されました。
外務省の訪問はいかがでしたか。
午前は霞が関の外務省を訪問しました。外務省訪問では、最初に職員の方の案内で省庁内を見学させていただき、記者会見室にも入れていただきました。この場で外務省から報道関係者や世界に情報が発信されていることを知り、実感がわきました。その後、現在外務省で働かれている本学卒業生の方との懇談会が行われました。懇談会ではご自身の職歴や仕事内容について伺い、その後質疑応答の時間もとっていただきました。
午後の国連大学の訪問はいかがでしたか。
午後には、渋谷にある国連大学ビルを訪問しました。国連大学本部でも、施設内を案内していただき、ウ・タント国際会議場や国連ライブラリー、UNDP(国連開発計画)駐日代表事務所などを見学しました。その後、本学の卒業生である国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の今井夏子様(現在プログラム・アソシエイトとして勤務)から「人間の安全保障」について、続いてUNDP(国連開発計画)の近藤哲生駐日代表から「ポスト2015開発アジェンダについて」のテーマで講義を受けました。
外務省訪問についての感想を聞かせてください。
私は将来、外交官としてアフリカへの経済協力に携わりたいと考えていたので、外務省への訪問を非常に楽しみにしていました。省内では、外交交渉などが行われる国際会議室などを案内していただき、外交官の仕事の現場を肌で感じることができました。また、岸田外相が実際にプレスリリースを行っているスピーチ台に立つことができ、自分の将来に思いを馳せるいい機会になりました。現場の方の話を直接聞くことができて、自分の将来がより具体化し、とても貴重な体験になったと思います。これからさらに勉学に励み、グローバルな現場の第一線に立っていく決意です。
国連大学についてはどうでしたか。
今回、国連大学の訪問にあたり、図書館、国連サステイナビリティ高等研究所の訪問、そして、近藤UNDP駐日代表にプレゼンテーションをして頂き、心より感謝しています。現在、国連大学の図書館は電子出版を推し進めていると伺いました。しかし、すべての情報を電子媒体で皆に伝えることには限度があり、まだ世に知れ渡っていない紙の本もまだまだ沢山あり、紙の媒体の重要性と歴史をこの図書館で感じることができました。
今回のフィールドワークを通して感じたことを聞かせてください。
国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)でも本学卒業生の先輩が活躍されていることに大きな刺激を受けました。また、UNDPの近藤さんからはMDGs(ミレニアム開発目標)とSDGs(持続可能な開発目標)に関してレクチャーを受けましたが、私自身、SDGsのことを、2015年を節目とした国家単位で行う取り組みであると考えていました。しかし、近藤さんから、「私たち一人ひとりがSDGsの目標を達成する主役なのです!」と聞き、青年の可能性に期待をして下さっていることに深く感動しました。今回のフィールドワークを通して、実際に世界を舞台に活躍されている方々に直接お会いでき、世界をより身近に感じるとともに、自分たちが主体となって「人間の安全保障」が守られる社会を目指して行動していかねばならないと強く感じました。

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ページ公開日:2015年11月13日
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