わたしの奮闘記 ~子育てをしながら~
教員採用試験 合格体験記16
小学校のときにお世話になった先生の姿を見て、「先生ってすごいなぁ」と将来の夢としてずっと憧れをもっていました。
中学校では不登校を経験し、定時制の高校に入学。いい先生仲間に恵まれて3年間で卒業し、その後教師をしている夫と出会い、結婚しました。
23歳までに3人の子宝に恵まれ、専業主婦として子どもを育てていました。
「教師になりたい」「大学にいきたい」という想いを持ちながら、子育てに奮闘していました。
専業主婦も8年したので、そろそろ働こうとパートに出始めました。
最初のお給料をみて、これで大学に行けるのでは?と思い、27歳で一念発起。
夢である教員を目指して、パート代で創価大学通信教育部に入学しました。
仕事、子育て、勉強と1日のうちでいろいろなことがありました。育児、PTA、地域の活動、夫の仕事も忙しく、なかなか机に向かえない日もありましたが、それでも家族はいつも応援してくれていました。
入学後に参加したスクーリングでは、「いっしょに教師になろう!」と全国に友人もできました。スクーリング、レポートなども「終わった?締め切り何日だよ!」「試験勉強はこの方法がよさそう」などSNSで情報交換し、励ましあいながら学ぶことができました。
4年生で初挑戦した教員採用試験は、不合格。
悔しさもありましたが、地道に勉強に取り組み、4年間で卒業と小学校の教員免許を取得することができました。
講師の話も近隣ではなかったため、卒業後は教員免許が活用できる放課後等デイサービスに就職し、2年間働きました。
この間、長男が中学入学後不登校、下の2人も順番に不登校になったりと悩みは尽きませんでした。
33歳の時に、「やっぱり自分は教師になりたい」と小学校の講師として働きながら、2回目の教員採用試験に挑戦。豊能地区を受験しましたが、残念ながら不合格でした。
小学校現場で働きはじめて、不登校や子どものことで悩んだ経験が仕事に活かせるなと実感しました。悩んでいる子どもたち、保護者も多かったからです。
翌年、3回目の受験。一次試験は通ったものの、二次試験の専門科目の筆記試験で合格点に足りず、不合格でした。
ここで諦めるわけにはいかない。受かるまで受け続けよう!と決め、「来年や!」と講師として働きながら、少しずつ勉強を積み重ねました。
仕事では支援学級担任として忙しいなかで挑んだ4回目試験も不合格でした。
それでも、毎日こつこつ勉強するスタイルを変えずに「受かるまで受ける」との決意をブラさずに挑戦してきました。
休みの日は図書館で勉強したり、カフェで勉強したりしていました。自治体で行われる面接二次対策などの講習を受けたり、友人と一緒に過去問を何回も解きました。
面接では、講師の立場から、日々子どもたちとの関わりを「具体的に伝えること」が有効だと勤務校の校長から教わり、何度も面接練習をしました。
そして挑んだ5回目の試験。努力してきましたが、手ごたえが無く、「今年もダメだなぁ」と思っていましたが、合格することができました。
なぜだろうと考えると、講師として働く中で、日々子ども達から、たくさんのことを学ばせてもらっていたんだなと思いました。本当に感謝です。
合格まで諦めないぞ!という気持ちと、たとえ落ちたとしても、自分はだめなんだと落ち込まずに日々前向きにこつこつと挑戦できたことも合格の鍵だったのかなと思います。
いつも応援してくれている家族や仲間にも本当に感謝です。
子育てをしながらの勉強、さらには働きながらの勉強はとても大変でしたが、子どもたちの応援がとても力になりました。
また、通教で出会った友人とは、卒業後も近況を報告し合いながら励まし合っています。
入学から10年でやっと合格できました。
未来ある子どもたちに関われる教育という営みはとても素晴らしく、誇れる仕事です。
家族や友人、自分自身の心身の健康も大事にしながら、子ども達と一緒に成長しながら生涯、教師として働きます。
今から教員を目指している方、絶対に諦めず、前を向いて挑戦し続けてほしいです。
すみだ こゆき Sumida Koyuki
[出身地]
兵庫県
[合格地域]
大阪府豊能地区
[一日の勉強時間]
平日:1時間 休日:3時間
[気分転換の方法を教えてください]
温泉、散歩、図書館へ行くこと
【勉強に使用していた教材・教科書】
・過去問集