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『パンデミック監視社会』

通信教育部  准教授 加納 直幸

赤川学 著

 この著書は、監視研究の世界的権威といわれる、デイヴィッド・ライアン博士(カナダ、クイーンズ大学社会学部教授)によるもので、新型コロナウィルスのパンデミックによって生じた“監視社会”について具体的に書かれたものである。

 

 いわゆる「新型コロナウィルス」が2020年1月に中国の武漢市で発見されから、瞬く間に世界中に拡散して3年目に突入した。さらに2022年12月には、中国の「ゼロ・コロナ政策」の失敗が「ウイズ・コロナ政策」への政策転換されたことによって、世界最大の人口大国での本格的大流行が予想されている。いまや、世界中の人々が「一体、いつになったら新型コロナウィルスから解放されるのか…。」と様々に悩みながら日々の生活を営んでいる。

 

 また一方で、「コロナウィルス拡散の管理」という名の下、世界中で行われてきた政策が「個人への監視強化」へと変貌しきていることも明らかになってきた。すると一体、だれが監視しているというのであろうか。筆者によるとそれは、新型コロナウィルスの拡大を監視する主体として、WHO(世界保健機関)などの国際機関、国家、グーグルやマイクロソフトなどのプラットフォーム企業そして個人であるという。

 

 第1章では、「そしていまは、デジタルの機器やシステムがあふれる(中略)時代だからこそ、データおよびデータ分析、さらには機械学習や人工知能が、新型コロナ抑制のカギとなる装置だとみられているのだ。」としている。さらに、「21世紀初頭では、新型コロナウィルス感染症の産物である、このテクノソリューショニズム(テクノロジー利用によって解決策を求める考え方)が、人間の生活に悪影響を及ぼしがちなデジタルインフレ(行き過ぎたデジタル化)を生み出し、それがパンデミック以降においても持続し、人権やデータ上の正義を危険にさらす可能性が高い。それは、2020年初めから出回っている提案や製品がデータに依存しており、そのデータが人々を特定のかたちで可視化し、他の機関や当局に向けて政策に利用しやすいように表現し、またその表現に応じて扱われるようにするという意味だ。結果として、だからこそ『パンデミック』と『監視』が結びつくのである。(要旨)(P.P.27~28)」。本著のタイトルはここから発したものである。

 「感染症が監視を駆動する」と題する第2章は、「感染症の爆発的蔓延が監視を促進する」と言い換えることができよう。今回のパンデミックでは、「接触確認」のために、デジタル位置追跡システムのみならず、それに関連するアプリやウェアラブル端末、データシステムも使われている。どの型のワクチンを何回接種したかを記録したワクチンパスポートが発行されて、旅行できるようになったり、ウィルスの拡散状況を把握したヘルスデータ・ネットワークなどが登場した。また、日本の厚生省による不評続きの「接触確認アプリ(COCOA)」は2022年11月4日現在で4,120万件がダウンロードされたが、11月17日から機能停止アプリが配信され停止となる。いずれにせよ、「パンデミックという現象は生活のあらゆる領域に触れ、そのなかにことごとく監視の種を蒔いていく。」という著者の言葉は、この問題の本質をついているのではないか。

 

 第3章では「監視のターゲットは家庭」であるとし、“家庭はデータの宝庫”として狙い撃ちにされる存在となったと説明され、第4章において「監視する側の多く、とくにプラットフォーム企業が実際に何をしているかという透明性は高くないにもかかわらず、監視する側にとって私たちの暮らしぶりはおそろしく透明なものとなっている。」と結論している。これは恐ろしいことだといえよう。そしてなにより、私たちから収集されたデータがアルゴニズム(コンピュータ上の計算方法。またはやり方)を使ってどう分析されるかが重要である。なぜなら、その結果は分析され、何か行うための方法に利用されることになるからである。このことは、アメリカや中国の事例を見れば参考になるだろう。そして、何より「これらの問題はまちがいなくプライバシーにまつわる疑問を生じさせる」ことになるのである。

 さらに「監視」には“トリアージ”(特定の基準により優先度を決めること)が必要になる。第5章と第6章においては、「不利益とトリアージ」では、新型ウィルス感染症患者の中に、市民、国、そして世界レベルで相対的弱者が存在することを論じ、検査やワクチン接種を受けられる資格に差別や不平等が存在することを証明している。さらに、「今日の監視は官民のパートナーシップの下で行われており、例えば「接触確認」アプリは中国政府とファーウェイ社、米国政府とIBM社の共同産物であることを述べている。

 ここまでは、ほとんどパンデミックの出現によって発生した監視社会を悲観的に論じてきた本著だが、最終章の「希望への扉」ではパンデミック以降の世界のための教訓が示されている。それは第一に「パンデミックをチャンス」にする視点であり、「他者のための監視」という視点である。台湾とブラジルに見られた「信頼と正義」のストーリーで展開される本章は、パンデミックで苦しむ私たちのオルタナティブ(今までのものにとってかわる新たなこと)な可能性を示してくれている。


 

『パンデミック監視社会』
デイヴィッド・ライアン著、松本剛史 訳
ちくま新書1639、筑摩書房、

2022年3月10日第一刷発行、ISBN978-4-480-07468-3、840円+税

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