教授
宮﨑 淳
ミヤザキ アツシ

Profile
専門分野 | 民法、水法 |
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研究テーマ | 1.水法の総合的研究――水資源の保全と利用の法理論の構築 |
担当科目 | 民法総則、物権法、水法演習、演習Ⅰ~Ⅳなど |
主な経歴・職歴・学歴 |
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所属学会・団体 | 日本私法学会、日本土地法学会、日本農業法学会、水資源・環境学会 |
主な論文・著書 |
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メッセージ・ひとこと | わが国には、水に関する法規範を体系的に網羅した「水法典」は存在しません。しかしながら、水循環に関する基本的施策等を定めた「水循環基本法」が、2014年3月に成立しました。この法律制定の背景には、水に関する縦割り行政の弊害を批判し水管理の統合を目指す国民レベルでの運動がありました。今後、この基本法に基づき個別法の制定や既存法の改正が推進されていくでしょう。 |
専門分野 | 水法および民法 |
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研究テーマ | 水法の総合的研究 |
研究内容 | 水法の総合的研究をしています。とくに、水資源を財産法の視角から捉え、その保全と利用の法理論に関する論考を執筆してきました。研究成果は大別して、つぎの3領域に分けることができます。すなわち、①アメリカ水法における水利用の権利とその法的保護の考察、②わが国における水利用の権利とその分析、③わが国における地下水と水源の保全に関する理論の考察です。これらの研究成果をまとめた論文集を、『水資源の保全と利用の法理――水法の基礎理論』(成文堂)として上梓しました。 |
研究・教育方針 | 水が国民共有の貴重な財産であり公共性が高いものという認識から、水には「公」としての性質があります。また、水を利用する権利(水利権や地下水利用権)が財産権であるという意味で、水の「私」としての性質を否定することもできません。このような水の「公」と「私」の側面につき、法的にどのように捉えていくのかという問題意識をもちながら、研究および教育に取り組んでいます。 |
担当コース | グローバル・ロイヤーズ・プログラム |
ゼミテーマ | 「民法の基礎的研究――判例で学ぶ民法解釈の方法」 |
ゼミ紹介 | 日常生活で私たちが経験する出来事は様々です。民法とは、こうした出来事を規律するルールを定めた法の体系です(日常生活の基本法であると同時に、企業取引の基本法でもありますが)。したがって、民法は、私たちがとるべき行動を方向づけ、トラブルが発生すればそれを解決する規範であると言えます。 しかしながら、民法総則や物権法等の民法の講義は、抽象的な理論や制度趣旨に関して講述することが多いため、それが実際にどのように社会で機能しているか、どのような意味をもっているかについて、明確に把握できていない場合も多いように感じられます。そこで、現実の社会の中で民法の理論や制度が適用された裁判例(判例)を読むことによって、それらの理解を深め、民法をより身近に感じてもらいたいと思います。 演習の到達目標は、次の2点です。第1に、民法の理論や制度の基礎的な論点について理解を深めること。第2に、論点の理解を通じて民法の解釈方法を習得することです。 授業は、グループの協働学習によって進められます。5名程度のグループごとに判例の立場や学説について議論し、それに基づいて自分たちの見解を導き出します。議論を通じて民法の解釈を学び、深めるというスタンスは、自主的に学問に挑戦する姿勢を培い、自分で考える力を養うことになります。 みなさんと一緒に民法を学べることを楽しみにしています。 |
メッセージ・ひとこと | 水は生物の生命維持にとって不可欠なものです。その水が地球温暖化による異常気象や有害物質に起因する汚染等によって危機的状況にあることを認識したうえで、持続可能な社会システムを構築するために、水資源の保全と利用の調和を図る法制度について議論していこうと思います。 |