教授

坂井 孝一

サカイ コウイチ

Profile

専門分野

日本史

研究テーマ

平安末~鎌倉前期の政治史・文化史、南北朝・室町期芸能史

担当科目

日本古代・中世史概説、比較文化史概論、古文書学等

ゼミテーマ

日本中世史研究

主な経歴・職歴・学歴

東京都 北区
東京都立竹早高等学校
1982.3 東京大学 文学部 国史学科 卒業
1990.3 東京大学大学院 人文科学研究科 博士課程修了 博士(文学
 

所属学会・団体

史学会、日本史研究会、軍記・語り物研究会

主な論文・著書

『曽我物語の史的研究』(吉川弘文館,2014年)
『源実朝-「東国の王権」を夢見た将軍』(講談社,2014年)
「中世前期の文化」(『岩波講座 日本歴史』第6巻,岩波書店,2013年)
『源頼朝と鎌倉』(吉川弘文館,2016年)
『承久の乱―真の「武者の世」を告げる大乱』(中公新書,2018年)
『源氏将軍断絶―なぜ頼朝の血は三代で途絶えたか』(PHP新書,2021年)
『考証 鎌倉殿をめぐる人々』(NHK出版新書、2022年)

その他

E-mail : sakai@soka.ac.jp
趣味 : テニス、野球、映画鑑賞、古典芸能鑑賞

専門分野

平安末から鎌倉中期にかけての政治史・文化史。文学・芸能に対する歴史学的視角・手法による分析。

研究テーマ
  1. 鎌倉時代政治史・文化史
  2. 芸能を中心とした日本文化史
研究内容

平安末から鎌倉初期にかけての政治史。とくに源頼朝期に起きた曽我兄弟による富士の裾野の敵討ち事件を中心に、鎌倉幕府の歴史書『吾妻鏡』と軍記物語の『曽我物語』『平家物語』を詳細に比較検討し、事件の真相や当該期の政治のあり方を究明。また、3代将軍源実朝に対する、『金槐和歌集』の和歌と、『吾妻鏡』・文書などの内面からの考察に力を入れている。さらに、実朝暗殺後の朝廷・幕府の関係や、万能の帝王後鳥羽上皇が起こした承久の乱の顛末・歴史的意義についても考察を加えている。これとは別に、能・狂言・延年・歌舞伎・人形浄瑠璃などの芸能についても歴史学的視点から分析を進めている。
主要著書

『承久の乱―真の「武者の世」を告げる大乱』(中公新書,2018年)

『曽我物語の史実と虚構』(吉川弘文館、2000年)
『鎌倉殿と執権北条氏―義時はいかに朝廷を乗り越えたか』(NHK出版新書,2021年)
主要論文
「能『籠太鼓』と中世―歴史学的視角による作品研究の試み―」(五味文彦編『芸能の中世』所収、吉川弘文館、2000年)
「源実朝覚書―青年将軍の心にさした光―」(『創価大学人文論集』第21号、2009年)

「中世前期の文化」(『岩波講座 日本歴史』第6巻,岩波書店,2013年)

研究・教育方針

歴史・文学の諸種の史料を用い、源頼朝・頼家・実朝という鎌倉幕府源氏三代の将軍期、さらには承久の乱および乱後の政治・社会・文化について分析を深めていきたい。また、軍記物語である『曽我物語』と、能や幸若舞・歌舞伎の「曽我物」作品との関係、芸能の世界における「曽我物」の位置付づけなどについても踏み込んでいきたい。
一方、教育に関しては、学生諸君に歴史学の基本である古文書の読解能力を身につけてもらえるよう力を尽くす。また、芸能については視覚・聴覚に訴えるAV機器を効果的に用い、日本文化のすばらしさを理解してもらえるよう工夫したい。

メッセージ・ひとこと

「歴史」は暗記物で退屈だという先入観をいったん捨てて、過去から現在に通じる人類の歴史を、自ら考え感じるという学習をしてほしい。そうすれば、「歴史」を学ぶ面白さや意義の深さがわかってくるはずです。また、世界遺産にも指定されている日本の数々の古典芸能についても、若者の敏感で繊細な感性で接してみれば、なぜ世界で高く評価されているかが理解できるでしょう。「食わず嫌い」は人生の損失です。