准教授

小島 健

オジマ タケシ

Profile

専門分野

動経済学・マクロ経済学

研究テーマ

i.意志力と自制と消費貯蓄行動
ii. ズルとコミットメント

担当科目

ミクロ経済学中級・マクロ経済学・経済数学入門B・行動経済学・初年次セミナー・演習

Interview

自己紹介をお願いします。

生まれは宮城県の気仙沼市で、高校生の時から大学生まで東京に住んでいました。大学を卒業後、おおよそ大阪で4年、スペインで8カ月、台湾で2カ月、東京で4年、福島で3年過ごした後、創価大学に勤めました。色々な場所で様々な人と出会えたことが何よりの宝です。これからも出会いを大事にしたいので、大学では気軽に声をかけてください。ちなみに、私は猫好きで、漫画みたいな顔をしています。

研究について教えてください。

明日すると決めたのに、実際に明日が来ると、また明日へ先送りにした経験はありませんか。決意をした瞬間は頑張れるのに、時間が経過して、誘惑にさらされ続けると、誘惑に負けたという経験はありませんか。私は、そのような誘惑に対する自制行動の研究をしています。最近はその自制行動の一つとして、ズルの抑止方法に関する研究をしています。

その研究が進むと、どのような社会貢献が期待されますか。

例えば、最近、在宅ワークやリモートワークが普及しました。この普及はチームの生産性を上昇させる一方で、仕事をサボるといったズルをする機会も増やしました。しかしながら、ズルを取り締まるための網羅的な監視・確認作業は、管理者と真面目な従業員にとって費用でしかありません。私らの研究が、どのような人がズルをするのか、どのような環境がズルを行いやすいのかを明らかにすることで、効率的な不正防止方法の実現へとつなげていきます。これにより、不正に伴う厚生損失を防ぐという社会貢献が期待されます。

ゼミではどんなことが学べますか。

i. 問を形にする方法、ii. 問に答えを与える方法、iii.その問と答えを発信する方法を学びます。私の専門分野が行動経済学ですから、行動経済学によるアプローチが主になります。まず、自身の問を形にする力を徹底的に磨きます。続いて、問に答えを与えるために、どのようにしてデータを収集するのか、そのデータをどのように分析するのかを問に合わせて学習します。最後に、その問いと分析結果を興味深く、そしてわかりやすく伝えられる力を実践しながら身に着けていきます。

学生の皆さんに一言お願いします。

大学で身に着けるべき力は「自己教育力」だと私は考えています。私たちは、変化し続ける現実の中で、新たな課題に直面し続けます。それらを乗り越えるために、または、今、乗り越えられなくても、耐え抜き、いつか乗り越えるために、成長し続けることが必要になります。多くの人にとって、大学が学習に専念できる最後の機会ですし、また失敗を挽回しやすい機会でもあります。この機会に新たな挑戦と失敗を多く経験し、成長に欠かせない自己教育力を磨き上げて、卒業してください。卒業後のあなたの人生がより豊かであり、強靭な幸福にあふれていることを祈っています。