髙橋 正(教授)

タカハシ タダシ

専門分野 英語学
担当科目 英語学概論、英語翻訳演習A、英語学研究、日英語比較概説
研究テーマ 日英語比較。歴史的・認知的視点から英文法を見る。

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研究者情報詳細

E-mail tadashit@soka.ac.jp
出身地 大阪府
高校 大阪府立 桜塚高校
大学 1978.3 創価大学 文学部 英文学科卒業
大学院 1984.3 創価大学大学院 文学研究科英文学専攻博士課程満期退学
ゼミテーマ 日英語比較研究、日英文化比較

文系大学院 英文学専攻

  • 専門分野 認知言語学・プラグマティックス・対照言語学
    研究テーマ 日英語比較対照研究
    英語法助動詞・モダリティの研究と日本語との対照研究
    研究紹介 おもに,次の2点に分けることができる。
    1. 認知言語学・語用論・文法化の観点から「法助動詞」を中心に研究を行ってきた。Will,can,mayなどの助動詞がなぜ現在のような形態・意味・用法をもっているのかということは文法化のプロセスの中で説明が可能であることを示す。意味や用法は長年にわたる英語話者の認知作用と現実の場での使用の結果であり、認知作用・言語使用と法助動詞の意味・用法との関係を明らかにすることに努めてきた。
    2. 認知言語学の立場から日本語と英語の対照研究を行う。人間の認知の仕方が言語に反映されるという認知言語学の考えは、英語と日本語の違いを解明する重要な視点を提供する。例えば、英語の可算・不可算名詞の違いは日本語にはない。モノの見方は日英語でどのように異なるのか。時制の区別は日本語では英語のように明確ではないとされる。日本語は時間をどのように捉えているのか。英語と日本語の口語表現の違いには、日英語話者の対人関係の捉え方の違いや人間観の違いがその背後にある。さらに,文化心理学の観点から,日英語の文化をもつ人々の心理がどのように言語表現に反映されているかなど比較対照研究の興味は尽きない。
    研究、教育方針 法助動詞研究と日英語の対照研究を組み合わせて、現在取り組んでいる課題は、日本語の文学作品とその英語の翻訳を比較して、英語と日本語のモダリティの違いを検証することである。アメリカ人翻訳者による日本文学作品の翻訳の中で、各法助動詞が現れている箇所がどのような日本語に対応しているのであろうか。例えば, 義務の意味を表すmustに翻訳されている箇所が、「~しなければならない」「~しなさい」という日本語に対応している場合はわずかである。これらの日本語はmustの意味を表す日本語とされているものである。つまり、mustに翻訳されている箇所は実は様々な日本語に対応している。その背後には、文脈依存と主観性の言語である日本語と客観的把握を中心とする英語のモダリティの違いがあることは明らかである。現在まで,その他,have to, canについて日本語との対応を調査して英語との違いを発表している. 今後はさらにモダリィの日英語の違いを調査して、両言語の違いを生み出す認知的・心理的要因を明らかにしたい。最終的には、このような対照研究が英語話者と日本人の異文化間理解へとつながることを期待している。
    メッセージ 人間の特徴の1つは言葉を操ることである。人類に共通する貴重な能力が、様々な言語を生み出し、人間の多様性を形成している。しかし、皮肉にも、そのことが異なる言語を話す人間同士の理解を妨げているのは残念なことである。言語の対照研究の目的は、異なる言語を話す人間同士への理解に貢献し、言語が異なるために生じる様々な摩擦・対立をなくすことでなくてはならない。

ページ公開日:2017年08月08日
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