カリキュラムの特長

教育学専攻

特色

教育学専修、臨床心理学専修ともに、建学の精神のもとに、未来を開く世代の健康な発達と、人間尊重の文化の発展に貢献することを目標として、時代のニーズに適切に応える教育の在り方について研究、教授しています。

教育学専修

領域/研究・教育の内容
激しい変動の中で、人間をめぐる問題の解決が困難さを増している社会の状況に対応して、基礎的普遍的な教育理論上の探求をベースにおきながら、研究、指導の体制を整えています。基礎的研究領域として教育史、教育社会学、教育心理学、臨床心理学などが、さらに応用的研究領域として教育行政学・教育工学・教育方法学・教科教育学などがあります。
教育方法/指導カリキュラムの特色
院生の希望と関心に応じて、将来の進路を考慮しながら個別的にきめ細かく指導することを基本としています。指導上、研究者、専門的職業人としての資質を高めることをめざして専門分野の知識にとどまらず、研究方法、研究成果の発表方法を確実に習得するように配慮します。また研究の対象が教育であることを考慮し、専門分野に埋没することなく広い視野をもつよう関連する領域の学問内容にも触れるよう指導します。
専修領域の学問内容を理解し、さらに発展させることができるように研究指導上のカリキュラムが組まれます。理論研究・歴史的研究・実証研究・実験研究が深められ、学問研究への意欲が高まるように適切なカリキュラムが用意されます。具体的なカリキュラム構成としては、必修科目として「基礎科目」(教育学研究法、教育学原典購読)、「演習(研究指導)」、および選択科目として各専門科目の特論を配置しています。人間のあり方・生き方と教育のあり方との関係が鮮明に理解できるように専修ごとにユニークなカリキュラムが作られています。

臨床心理学専修

領域/研究・教育の内容
臨床心理士養成を主な目的とするコースで、本学は、2003年(平成15年)4月に財団法人日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定校になりました。博士前期課程修了後、その年の10月の臨床心理士資格試験を受験することができます。カリキュラムは別添の開講科目一覧表のとおりで、講義、演習、実習科目から構成されています。受験のためには「必修科目」24単位(修士論文を含む)、「選択必修科目」10単位以上(A~E群各2単位以上)履修する必要があります。スタッフは、2017年(平成29年)4月現在、本専修の専任教員5名(うち臨床心理士有資格者4名)、非常勤講師7名(うち臨床心理士有資格者6名、精神科医1名)および学内実習施設の心理教育相談室非常勤相談員3名(全員臨床心理士有資格者)からなっています。
将来「臨床心理士」として、教育・医療・福祉・司法・産業などの分野で、精神的失調や適応上の問題を抱える子ども・青年・成人・家族などへの臨床心理的援助、並びに、人々がより良く生きてゆけるためのカウンセリングなどに従事し、社会に貢献できる人材の養成を目的としています。
臨床心理士の養成は、本学の教育理念である「人間教育」に合致します。本学の学生は、総じて真面目で向学心に優れており、社会や他者のために、殊に弱者といわれる人々のために尽くしたいとの意欲・使命に長けていることから、数多くの高い要望により本コースが設置されました。
なお、教育学部教育学科(もう1つの児童教育学科は主に幼稚園・小学校教員養成を目的としている)の教育課程では、臨床心理学関連科目(カウンセリング、臨床心理学など)をはじめ、発達、学習、教育心理学関連科目が充実しています。臨床心理学専修の教育内容と系統性があり、心理学の基礎的学習が十分でない場合、院生は学部の授業を聴講することができます。
専任教員の実践・研究領域として、青年心理、不登校等の学校臨床、(児童福祉臨床⇒削除)発達臨床、カウンセリングスキルならびにアサーション、精神医学、ポジティブ・サイコロジーなどがあげられます。院生は特にこれらの領域の課題教育や研究指導が期待できると思います。
教育方法/指導カリキュラムの特色
臨床心理学特論演習(ゼミ)は、院生が1年次に希望した専任教員とともに2年間行われます。1教員あたり院生は2~3名です。院生が関心のある研究課題に取り組み、研究を進め、論文にまとめていく過程をともにします。
1年次の9月から臨床心理基礎実習の後半として学校臨床実習が始まります。これは、本専修、八王子市教育委員会、八王子市立小・中学校が連携して実施されるものです。学生は週1日実習校に出向いて、学校実習を受けることになります。 2年次の4月からは、臨床心理実習として病院実習と付属心理教育相談室での実習が始まります。病院実習は、精神科の医療施設に週一日出向き、施設の臨床心理士から種々の指導を受けます。病院実習担当教員は、実習を通していろいろな問題に直面する学生をサポートします。心理教育相談室実習は来室する個人、親子、家族などに専任教員や非常勤相談員が受理面接を行い、その後、教員や相談員の指導を受けながら院生は来談者の面接などを担当します。面接に関わる院生のさまざまな悩みや問題は、個人的にまた授業の中で相談員や教員からサポートされます。