法学部の前田幸男教授の依頼・査読付き論文が年報『平和研究(第58号)』に掲載されました
法学部の前田幸男教授の依頼・査読付き論文「ノン・ヒューマン(と)の平和とは何か——近代法体系の内破と新たな法体系の生成へ」が、日本平和学会の年報『平和研究(第58号)』の「人新世の平和学」特集に掲載されました。
論文では、「複数」なのは「文化」だけでなく、「自然」もそうであることを確認した。そして地球上の生命と大地を守る上で、2008年エクアドル憲法と2017年ワンガヌイ川申立調停法の意義を確認し、これらが近代法体系そのものを変容させる可能性を論じた。最後に、内側からの変革の鍵を握る「センス・オブ・ワンダー」に注目し、ノン・ヒューマンとの平和構築の意義を確認した。
前田教授は「平和学はこれまで主としてヒト間や国家間の暴力を研究してきました。しかし、今後は大地・大気・生態系がヒトを活かしてきたことや、逆にヒトがそれらに暴力を振るってきたことも深く理解できる学問に進化する時代に入ったと言えます。「地球」の営みを超マクロ・超ミクロ両面で学んだり感じとる中で、地球的問題群の解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか」と語りました。
教員情報

教授
前田 幸男
マエダ ユキオ
- 専門分野
政治学、平和学、国際関係論
- 研究テーマ
惑星政治学、平和の政治思想、大衆文化と世界政治、批判的安全保障研究