2023年新年のご挨拶 学長 鈴木将史

明けましておめでとうございます。
新年早々、箱根駅伝にて本学駅伝部が総合8位、4年連続シード権獲得という素晴らしい活躍を見せ、幸先のよいスタートをきることができました。駅伝関係者ならびに全国・全世界で本学をご支援くださっている方々に感謝し、皆様のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げます。

昨年1年間もコロナ禍の中での教育・研究活動でしたが、ほぼすべての授業および行事・課外活動等をコロナ禍以前同様の対面で実施ができました。また、留学生の派遣・受入れ及び現地での海外研修が再開し、世界各国の留学生が学びあう姿がキャンパスで再び見られるようになりました。

本学では、創立50周年を迎えた2021年度に、次なる10年を見据えた改革の旗印として、「Soka University Grand Design 2021-2030」が始動しました。「価値創造を実践する『世界市民』を育む大学」をテーマに掲げ、教育、研究、SDGs、ダイバーシティの4分野を重視する取り組みを進めてきました。

グリーンやデジタル等の社会の成長分野を牽引する人材を育むため、2023年度からは多くの学部で新カリキュラムが開始します。また、大学全体では、所属する学部学科のカリキュラムを学ぶ主専攻に加えて、文理横断でSDGsに関する専門科目を学べる「副専攻:SDGs」が開始し、幅広い分野の学問を修得する環境が整います。SDGsに貢献する教育はキャンパス内に留まらず、八王子産酒米廃棄物を使ったバイオプラスチックの開発や、不要になったTシャツを再生・販売する活動など、企業や自治体と連携しながら社会課題を解決する実践的な学びを提供しています。
データサイエンス領域に精通する人材育成にも力を入れており、全学生が1年次にデータサイエンスの基礎を学べる必修科目をはじめ、専門的に学べる「副専攻:データサイエンス」や、企業と連携した実践的な問題解決型演習などを実施しています。こうした体系的な教育が文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度において、「リテラシーレベル」(2021年7月)に続いて、「応用基礎レベル」(2022年8月)にも認定されました。

研究分野では、発展途上国における持続可能な社会構築を目指したエチオピアでの国際共同研究「SATREPS-EARTH」が着実に成果をあげる一方、国の重点学術研究の1つである「ヒューマングライコーム(糖鎖)」研究においても次世代生命科学と医療・ヘルスケア革新の実現を目指した活動を推進しています。

また、学生の活躍は目覚ましく、各種ビジネスコンテスト優勝や国際会議への参加、地域貢献の活動、資格試験、音楽、スポーツなど多彩な分野で日頃の活動成果を発揮し、素晴らしい結果を残しました。その他、昨年の主なトピックは「2022年 創価大学10大ニュース」を是非ご覧ください。

世界情勢が緊迫する今こそ、分断から結合へ、人と人をつなぎ、平和の実現に果敢に挑戦する「世界市民」が力を発揮する時であると感じます。価値創造を実践する世界市民を育むため、創立者池田先生が示された建学の精神を根本に、多様性豊かなキャンパスで学生一人ひとりの可能性を開花させていけるよう、教職員一同、一層努めてまいる所存です。

2023年1月 創価大学学長 鈴木将史

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