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2023年09月29日

法学部の岡部史信教授の論文(査読付)がスペイン国立マラガ大学の法律雑誌(REJLSS)に掲載されました

本学法学部の岡部史信教授の査読付論文「Situación actual y cuestiones pendientes del régimen jurídico de las vacaciones anuales retribuidas en Japón¿Por qué los trabajadores japoneses no las toman?」(日本の年次有給休暇制度の現状と課題——日本人労働者はなぜ年次有給休暇の取得に消極的なのか?)が、スペイン国立マラガ大学の法律雑誌『Revista de Estudios Jurídico Laborales y de Seguridad Social (REJLSS)』(Núm. 7, 2023)に掲載されました(注)。

岡部教授は、同論文において、世界的に公知の事実であるように、確かに日本人の働き方は世界の常識からかけ離れているが、それでも過労死や過労自殺をする者の数が多い日本人が年次有給休暇の取得に必ずしも積極的でないどころか、むしろ欧州各国の労働者と比較して制度の利用に消極的であるような現象がなぜ生じているのかということを主たるテーマとして、①日本の年次有給休暇制度自体の特殊性、②年次有給休暇制度の運用と解釈の問題点、③年次有給休暇制度の意識という3つの観点から検討し、さらに日本人の仕事に対する価値観を歴史的視点から考察し、そのうえでグローバルで一般的な年次有給休暇制度を今日の日本に導入するために必要な視点と改善点を指摘しています。

岡部教授は、2021~2022年、欧州の数か国の労働法社会保障法の研究者28名と共同で各国年金制度の国際比較研究プロジェクトに参加し、日本の年金制度の問題点等を指摘するとともに改善の方向性に関する提言を行う論文を発表しています。さらに今後、「日本の労働法および労働事情をより広く世界に発信していきたい」と述べています。

(注)Journal of Labor and Social Security Legal Studies (REJLSS) は、マラガ大学の科学出版普及サービス (UMA エディトリアル) によって編集される科学出版物であり、2020 年の創刊以来、労働法および社会保障法の専門分野に特有の主題に特化したオリジナルの未発表の作品について掲載を許可し、欧州およびラテンアメリカにおいて多大な影響を及ぼしている雑誌です。
Revista de Estudios Jurídico Laborales y de Seguridad Social (REJLSS) (uma.es)より一部抜粋)

論文は下記よりご覧いただけます。

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ページ公開日:2023年09月29日