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シェアサイクル設置式での写真

2024年05月20日

八王子市への学生の施策提言により、創価大学にシェアサイクル導入が実現 ―本年4月26日から地域住民を含めた利用者へのサービスを開始―

本学(東京都八王子市、学長=鈴木将史)は、426日(金)にトヨタモビリティ東京株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:佐藤康彦)と契約を結び、キャンパス内に地域住民も利用できるシェアサイクル「HELLO CYCLING」を導入しました。

 

そのきっかけとなったのは、本学経済学部の掛川三千代ゼミが、八王子市内のCO2排出量削減への貢献を主な目的として、市に行った施策提言です。

 

同ゼミでは、20224月、市の気候変動対策とその施策について調査・分析を行う中で、市内の自家用車から排出されるCO2が国レベルを上回っており、市が実証実験を行うシェアサイクルが十分に利用されていないことに着目。「八王子市のシェアサイクル利用促進に向けて」と題した施策提言を約1年間かけて取りまとめ、市の担当部署に対し研究成果の発表と提案を行いました。

 

提言では、市の南部や南東部にシェアサイクルの駐輪場が集中していること、本学を含めた北部の学生ニーズが高いことなどに言及。同ゼミの提言を受け、市とシェアサイクルの実証実験を行うOpenStreet株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:工藤智彰)が本学に対してシェアサイクルの導入を提案するに至りました。その後、本学は昨秋の全学協議会を経て導入を正式に決定しました。

 

今後、同ゼミでは、シェアサイクルの利用を促進すると同時に、自動車やバスなどの利用と比較した二酸化炭素排出量の変化を測定し、モニタリングしていく予定です。今年4月に本学が公開した「2050年カーボンニュートラルに向けたロードマップ」を念頭に、Scope3[1]の学生による通学や教職員の通勤から出る排出量の削減への寄与を目指します。
 

本研究に参加した越村清志さん(20243月経済学部卒業/杉並区役所勤務)は、「目に見える形で変化を起こせたこと、学んで終わりではなく実践に移せたことを、特に嬉しく思います。設置後もシェアサイクルが与える効果を検証していくとのことで、引き継いでくれたゼミ生に感謝します。シェアサイクル以外にも、良いアイデアを持つ学生や団体が大学には多くあります。より良い大学建設ができるよう、そのような学生の声を拾い、学生の研究や想いが実装化できる学びの場になっていくことを期待します」と語りました。

 

また、山内志穂さん(経済学部4年)は、「私は留学に行くまでの期間、シェアサイクルの準備段階の研究を当時の同期のメンバーと行いました。その後、シェアサイクルの研究が大きく進み、大学にシェアサイクルを設置するという結果になりました。途中の期間は参加できなかったですが、設置に際し学内での利用促進のポスターを作成するなど、再びこのプロジェクトに関与できたことがとても嬉しいです。卒業まで研究にさらに力を入れ、大学と地域の脱炭素化のために尽力していきます」と語りました。

 

担当教員の掛川教授は、「20224月からゼミで始めた研究の一つが、このように社会実装できました。シェアサイクルの利用促進により、大学の脱炭素に向けた戦略にも寄与しつつ、地域社会にも貢献しうる契機をつくることができました。2年かけた道のりでしたが、学生たちの自信にもつながったと思っています。今後も、学生とともに、2050年カーボンニュートラル達成という目標に向けて、地球の未来のために貢献する研究活動を、今いる場所から取り組んでいきます」と語りました。

シェアサイクルのご利用については、HELLO CYCLINGのアプリのダウンロードが必要となります。

なお、シェアサイクル導入の記事がタウンニュース八王子5月9日号に掲載されました。下記よりご覧ください。


[1] Scope1,2,3とは事業者と他社を含むサプライチェーン全体の活動により排出される温室効果ガス排出量の算定範囲基準の考え方を示します(環境省ホームページ)。

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2 : 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

Scope3 : Scope1Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)。原材料調達、輸送、通勤・通学、製品の廃棄物等の活動に伴う排出量を示します。

 

ページ公開日:2024年05月20日