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2024年05月27日

教育学部・飯村周平講師の筆頭論文が国際的な学術誌に掲載されました

教育学部の飯村周平講師が筆頭・責任著者の論文「The general factor of environmental sensitivity (GFS): Relationships with the general factor of personality (GFS)」が、進化心理学分野の国際的な学術誌『Evolutionary Psychology』(注)に掲載されました。
この論文では、1,046名の日本人成人(20~69歳)を対象にして、ポジティブ・ネガティブ両方の環境刺激に対する感受性(環境感受性)とBig Fiveと呼ばれる5つのパーソナリティ因子との関連が検討されました。

Big Fiveの各因子には、外向性(活発さや明るさなど)、情緒的安定性(不快な感情の高まりやすさなど)、協調性(他者への思いやりなど)、勤勉性(真面目さや目標追及など)、開放性(好奇心や想像力など)があります。最近の研究では、これらの因子が全て高い人ほど、高い自尊感情、高い人生満足感、低い精神病理、高いリーダシップ、高い給料などの社会的な実効性にかかわる特徴をもつ傾向があると指摘されています。

今回の研究では、環境感受性が高い人ほど、5つの因子の総合的な得点(一般パーソナリティ因子)が全体的に低い傾向が見られました。

飯村講師は「私たちのパーソナリティ特性に違いが生じるメカニズムを説明するためには、環境感受性と幼少期に経験する環境との交互作用を踏まえることが重要かもしれません。今回の論文では、このような可能性を進化発達心理学的な理論から初めて考察しました」と述べています。

(注)『Evolutionary Psychology』は、SAGEが発行するオープンアクセスの査読付きジャーナルで、進化論的な視点からヒトの心理や行動を扱う実証的な研究論文を掲載しています。

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ページ公開日:2024年05月27日