法学部の中山雅司教授の査読付き英語論文が国際的な学術誌に掲載されました

法学部の中山雅司教授の査読付き論文「Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons as Legal Correction of International Injustice」が、オランダの国際的な学術誌『International Law as Constructive Resistance towards Peace and Justice』(注)に掲載されました。

昨今、ウクライナ戦争やイスラエルによるガザへの攻撃など、終わりが見えない紛争が頻発し、本来、紛争解決や平和を担うべき国連も、安保理常任理事国による拒否権の行使によって機能麻痺に陥っています。そのような中、核使用の脅威も一層高まっています。本論文は、核廃絶への人道的アプローチの流れの中で採択され、発効した核兵器禁止条約について、「人間の安全保障」の規範化の視点から、大国による核保有という国際不正義の法的矯正の役割を担うべき同条約の意義と課題について論じています。

中山教授は「本誌は、わが国を代表する国際法学者で平和学者の最上敏樹先生(早稲田大学名誉教授、バーゼル大学客員教授)の古希記念論文集として出版されたもので、今回、お声がけをいただき、第5章として掲載の運びとなったものです。核のない平和な世界を築くことは、本学創立者池田大作先生の師匠である戸田城聖先生が発表された『原水爆禁止宣言』に込められた悲願であり、本学建学の理念にも通ずるものと言えます。混迷する世界における『法の支配』の確立に果たすべき国際法の役割と課題について、今後も探究を深めていきたいと思います」と語りました。

(注)『International Law as Constructive Resistance towards Peace and Justice』は、1683年に設立されたオランダの国際的な学術出版社であるBrill社が出すシリーズ『International Law in Japanese Perspective』の第16巻となります。

教員情報

教授

中山 雅司

ナカヤマ マサシ

専門分野

国際法、国際機構論、平和学

研究テーマ

国際立憲主義と国際法、国連と人間の安全保障

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