ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏による特別講演を開催――『創造力』が世界を変える

5月30日(金)、ノーベル平和賞受賞者であり、グラミン銀行の創設者として世界的に知られるムハマド・ユヌス氏(バングラデシュ人民共和国暫定政府首席顧問)の特別講演を本学本部棟にて開催しました。講演には、バングラデシュ大使をはじめ、本学の学生・教職員ら約170名が出席しました。

ユヌス氏は、バングラデシュの貧困層を対象とした無担保小口融資「マイクロクレジット」の実践を通じて、貧困の削減および社会的自立支援に多大な貢献をされてきました。1976年に「貧困撲滅プロジェクト」を立ち上げ、1983年にはグラミン銀行を創設。その革新的な取り組みは世界60か国以上に広がり、社会的企業「ソーシャル・ビジネス」の先駆者としても国際的に高く評価されています。

講演では、「大学で培う『創造力』は、世界をつくる源である」とのテーマのもと、環境破壊や富の集中といった現代社会が抱える諸課題に言及。ソーシャル・ビジネスの視点から、個人的な利益ではなく社会全体の利益を追求し、新たな世界をつくっていくことが重要であると語りました。

参加した学生からは「最も貧しい人々のために新たな銀行制度の構築に挑戦されたお話を通して、大学は社会で苦しむ人々のためにあるというメッセージを受け取りました(国際教養学部4年)」や、「ユヌス氏のように、主体的に社会をより良くするという気持ちを胸に、今後も益々勉学に励もうと決意できました(文学部4年)」などの声が寄せられました。

なお、2014年7月にユヌス氏が本学に初めて来校された際、本学の教育理念に賛同され、ユヌス・センターと本学との間で協定を締結し、教育・研究における相互交流を推進してきました。今回の特別講演にあわせて、ユヌス氏の功績および本学との関係性を踏まえ、「創価大学名誉博士号」と「創価友誼之証」が授与されました。

 

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