韓国・慶南大学でピース・フォーラムが開催されました

創価大学・慶南大学・中国文化大学の3大学協働学術会議であるピース・フォーラムが、2025年6月13日、韓国・慶南大学で開催されました。

 「第二期トランプ政権の発足による北東アジアの状況変化と展望」とのテーマをかかげ、韓国、日本、台湾それぞれの立場からの情勢分析報告と討論が行われました。

参加者集合写真

第1セッションでは、韓国統一省・元副大臣のチェ・ヨンジュン教授(極東問題研究所)が、不安定化する北東アジアの安全保障環境の中で韓半島の平和を見据えた戦略的思考の意義を論じました。玉井秀樹教授(創価大学平和問題研究所所長)は討論者として発言し、同報告が、米国、中国、日本、ロシア各国との利害関係を冷静に分析したうえで、対北朝鮮政策と各国との国家関係を連携させるという戦略を提示していることを評価するとともに、南北の市民がイデオロギー的対立を克服する方途についてさらに検討していくことの重要性を訴えました。

 第2セッションでは、小出稔教授(創価大学国際平和学研究科長)が、第二次トランプ政権下の米中露関係の変化を「第二次世界大戦終結以来、最も厳しく複雑な安全保障環境」と認識する日本政府の対応についての分析と考察を発表しました。

第2セッションの様子
登壇した小出教授

第3セッションでは、中国文化大学労働研究所のチャン・チャシェン前所長が、政策立案者や専門家が紛争及びそのエスカレーションを判断するためのAIを活用したモデル分析を提唱しました。ジョナサン・ラックハースト教授(創価大学グローバル・ガバナンス・センター長)は討論者として発言し、提唱されたモデルで使用されている変数や概念はさらなる精緻化が必要とされるが、このような分析アプローチは様々な外交政策課題について有益な洞察を提供する可能性を秘めていると評価しました。

フォーラムの開会にあたり、慶南大学の朴総長からあいさつがあり、また、創価大学・鈴木美華学長からはビデオメッセージが送られました。朴総長は9年にわたって開催されてきたピース・フォーラムの意義を述べるとともに、この共同研究のさらなる発展に期待を寄せられました。

挨拶する朴総長
慶南大学内を視察

★フォーラムの内容については議事録をご覧ください。

Share