国際教養学部1期生がいよいよ留学から帰国!イギリスでの留学体験を聞きました。

Laurel Lee 国際教養学部1期生

 国際教養学部では、1年次後期から2年次前期までの1年間、イギリスのロンドン大学ゴールドスミス、アメリカの南カリフォルニア大学、ジョージメイソン大学、オーストラリアのグリフィス大学、カナダのサイモンフレーザー大学(2015年度より)のいずれかに留学をすることになっています。  
シンガポール出身。国際教養学部1年前期特待生。英語が第一言語で中国語が母国語のリーさんが留学をしたのは、ロンドン大学ゴールドスミス。留学先で、何かに挑戦しようと、“平和”をテーマに学内での展示を開催しました。ロンドンに事務所を置く反核・反戦のNGO団体からゲストスピーカーを招き、200人を超える見学者と90人にのぼる聴衆を集め、大成功!
異なる文化の中で、差異について、友情について、グローバル・シチズンについて、世界の平和について考えたというリーさんに話を聞きました。

国際教養学部:急速に変化するグローバル社会が求めるニーズに対応できる、優秀な人材を輩出することを目指す国際教養学部。1年次に全員が留学し、鍛えた英語力で2年後期からは学際性を高める学びがスタート。3年次前期にスタートするゼミでは、「歴史・文化」「国際関係・政治」「経済・経営」の各領域の教授が講義を担当。ひとつの社会問題をテーマに取り上げ、異なる学問の観点から深く考察していきます。卒業時には、実践的英語力、異文化理解力、哲学的基盤、学際的思考力、分析力、コミュニケーション力を身につけた学生を輩出します。

リーさん、お帰りなさい!

ロンドン大学ゴールドスミスの校舎前で撮影
ロンドン大学ゴールドスミスの校舎前で

ありがとうございます。無事に留学から戻りました!といっても、いろいろありました(笑)。シンガポールや日本とは違う環境の中で、とりわけそれまでのツメツメの生活から一転して時間ができたことで・・・何かと悩みました。

小さい頃にかかったぜんそくをぶり返しそうな咳に悩まされたり、創価教育を学ぼうと創価大学に来たら、たったの4ヶ月でイギリスに旅立ち、留学先から留学するということに目的が見出せなかったり、シンガポールでの激しい競争社会の中でめまぐるしく何かに挑戦し続け、時間を無駄にすることに嫌悪感する感じる自分を作り上げたのが、イギリスでは時間があり過ぎて途方にくれてしまって、部屋で“What is a Global Citizen?(グローバル・シチズンとは?)“と一人物思いにふけったりと(笑)。

ロンドンの街並み
ロンドンの街並み
国際教養学部のみんなと
国際教養学部のみんなと

自分を律するのがとても難しかったです。でも最終的には、自分にとって大切な何かを得るための時間であり、経験であったと思います。今は、いよいよ始まる創価大学での本格的な学びにわくわくしています!

留学で得たものは何ですか?

ロンドン・ブリッジにて
ロンドン・ブリッジにて

1)“心こそ大切”ということを学びました。イギリスでは、ルールがもっとも重要なのではなく、心を大切にすること。2)“ロンドンでは、君がどの国から来ていて、何をしようが突出することはないよ”と教授が言った通り、ロンドンには世界中から人々が来ていて、髪の黒いアジアの女の子が全身まっピンクの服を着ようが、いろんな人がいて当たり前の環境では一瞬ですら人々の気を引くことはできないこと。

1)“心こそ大切”ということを学びました。イギリスでは、ルールがもっとも重要なのではなく、心を大切にすること。2)“ロンドンでは、君がどの国から来ていて、何をしようが突出することはないよ”と教授が言った通り、ロンドンには世界中から人々が来ていて、髪の黒いアジアの女の子が全身まっピンクの服を着ようが、いろんな人がいて当たり前の環境では一瞬ですら人々の気を引くことはできないこと。

展示について教えてください

展示
展示

英語を話す私にとっては、語学留学で終えるわけにはいきませんでしたので、留学前からイギリスで何らかの“展示”をしたいと考えていました。しかし、本当にモチベーションが上がらず、“何のために日本の創価大学に留学したのか”から、自分を見つめなおさなくてはいけませんでしたので、実際に動き出したのは、留学してから半年ぐらい経ってからでした。漠然と、“平和”をテーマにした展示をしたいとは思っていましたが、何から始めたらいいのか正直わかりませんでしたし、自信がありませんでした。

シンガポールの友人や信頼する先輩方と話をする中で、背中を押され、どういう展示にしたいのか、何を伝えていきたいのかを具体的に考え始めました。創大創立者の池田先生が1月に発表された平和提言を学び深め、核問題に思い至るようになりました。“核兵器は良くない”、それは分かっていても、どうしたらいいのか。自問自答をするようになりました。自分自身がこの展示を通して学ぼうと決め、自分の思いを創大から一緒に留学してきている友人たちに話し始めました。

展示
展示
ゲストースピーカー、パネリストと共に撮影
ゲストースピーカー、パネリストと共に

彼らと語り合う中で、展示、講演、パネルディスカッションを行うこととなり、ロンドンを拠点に核廃絶に取り組んでいる30ほどの団体に片っ端から連絡をしました。そこから、2人のゲストスピーカー(General Director of UK - Robert Harrap/ Coordinator for Peace and Disarmament from World Future Council - Rob Van Riet)、4人のパネリスト(Robert Harrap/ Rob Van Riet/ Representative from Campaign for Nuclear Disarmament - David Polden/ Director of Nuclear Information Service - Pete Wilkinson)を招くことができました。結果、展示には200人以上、パネルディスカッションには90人ほどの人々が見に来てくれました。特に嬉しかったのは、パネルディスカッションで、来場者の多くの方々が手を挙げ意見を伝えようとしたことで、多くの人たちが核廃絶に興味をもっていることを知れたことです。それは、私にとってとても大きく、感動的なものでした。

ところでリーさんが創価大学に進学した理由は何ですか?

ロンドン・ブリッジにて友人と撮影
ロンドン・ブリッジにて

私は、夢のない人でした。小さい頃から周囲の人たちによく聞かれましたが、何も思いつきませんでした。シンガポールでは石を投げれば、必ずと言っていいほど大学卒の人に当たります。“どんな学位でもいいから、とにかく学位を持っておくんだ”と言われて育ちます。でも、私はそこに意味を見出すことができませんでした。ただ行くなら、親のお金を無駄にするだけになってしまいますし、誰のためにもなりません。私は自分が大学で本当に学びたいと思うものを見つけてから大学に進学したかったんです。

そこで、ビジネス専門学校卒業後、しばらく仕事をしました。そんな中で、創価大学の国際教養学部の説明会がシンガポールで開催されて、友人から背中を押されて説明会に参加しましたが、正直、全然行きたいと思いませんでした。ですが、ある事件をニュースで知りました。それは、インドで22歳の女の子が男性にグループでレイプをされたという事件でした。あまりにむごい事件の様子に、“なぜ世界はこんななのだろうか?”、“世界の平和とは何なのだろうか?”、“なぜ人々はこんなにも不幸なのだろうか?”“人々が、世界が本当に必要なのは何なのだろうか?”“教育が必要?”、”教育だけなら、世界は大学卒の人で溢れているじゃないか“”どのような価値観が必要なのか?“とあれこれ考えました。

リーさんの誕生日パーティの様子
リーさんの誕生日パーティで
ロンドンの街中、いたるところで話が弾む
ロンドンの街中、いたるところで話が弾む

私には、職業的にこうなりたいというものはないのですが、”大学には人々のために何かできる人になるために行く“という思いがありました。人間教育のための学校をいつか作りたい、そんな思いもありました。それがちょうど創価大学の国際教養学部への進学を考えることと繋がって、創価大学が自分が行く最善の場所だと思うようになりました。実は私は、シンガポール創価幼稚園の2期生で、1年目は地域の幼稚園に行き、2年目に創価幼稚園に転入しました。子供ながらに、その違いは天地雲泥の差で、創価幼稚園に通うことが本当に幸せでした。

今でも創価幼稚園の歌を歌うことができるほどです(笑)。創立者の池田先生が私たち園児のためにピアノを弾いてくれました。とはいっても、残念ながらその光景は覚えていないのですが、池田先生が、シンガポールに来て、私たち園児たちと触れ合い、ピアノを弾いて、私たちの成長を願われたそのお心は忘れたことはありません。様々な出来事のつながりの中で、今再び創価の学び舎で学んでいることを思うと、感慨深いです。

シンガポールの街並み
シンガポールの街並み

これから挑戦したいことは何ですか?

シンガポールの友人たちと
シンガポールの友人たちと

いよいよ国際教養学部での授業も本格的に始まりますので、とても楽しみにしています。と共に、やはり日本にいるので、しっかりと日本語も学んでいきたいと思っています。日本語能力試験2級を目指したいです。また、学外での大学生が参加できる研修やカンファレンス等にも参加をしていきたいです。過日創価大学を初めて訪れたシンガポールの知り合いが、「自分が君と同じ位の歳だったら、是非とも創価大学で学びたかった」と言っていました。シンガポールの多くの人たちに創価大学の素晴らしさが伝わるためにも、私ががんばることだと思うので、必死に学び、自分に挑戦していきます!

ろーれる・りー Laurel Lee

[好きな言葉]
”Don’t be afraid, Just try to the best of your ability and live a life of no regrets.”
“Those who matter wouldn't mind and those who mind wouldn't matter.”
[性格]
I like to do things to make people smile and be happy. I enjoy speaking and listening to people; knowing their thoughts. Other than that, I like exploring and learning new things.
[趣味]
Eating, Singing, Creating - Painting/drawing, Listening to music, People watching, Hanging out with friends
[最近読んだ本]
“Buddhism and the Cosmos”
 
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