経営学部 グローバルプログラム「GP留学(ジュネーブ経営大学院)」 学生リポート vol.16

国連ジュネーブ支部の前で

~留学体験記(ジュネーブ経営大学院) 学生リポート~
 今回は、経営学部グローバルプログラム留学(GP)でスイスのジュネーブ経営大学院に留学された
経営学部(4年)徳川皓太さんに留学先の生活や留学を終えての思いをお話しいただきました。

留学先・留学期間

国:スイス
大学名:ジュネーブ経営大学院 (HEG, Haute École de Gestion de Genève)
留学期間: 2024年9月~2025年1月(5か月間)

留学先での授業・体験

私は創価大学のGLC(Global Leader College)に所属しており、グローバルリーダーを目指して日々学びを深める中で、世界一の国際都市とも呼ばれるスイス・ジュネーブに興味を持ち、GPジュネーブに参加しました。ジュネーブは国際機関が多く集まり「平和の首都」とも呼ばれる街で、世界中から学生が集まる環境に大きな魅力を感じました。

留学先はジュネーブ経営大学院(HEG)のInternational Business Management学部で、授業はすべて英語。専門的で実践的な内容が多く、講義を受けた後すぐにグループワークで学びを深める授業スタイルでした。創価大学で学んだ経営学の基礎やコミュニケーションスキルを最大限発揮できる環境で、毎日が挑戦の連続でした。

授業では学期を通じたプロジェクト型の学びもあり、国際色豊かな仲間たちと一緒に、ニュース風の映像を作って発表したり、HEGの教職員にインタビューを行って学校の変革案を提案したりするなど、実践的な経験を積むことができました。

HEGで2~3年過ごしている現地の学生は、上記のグループワークやプロジェクトに慣れているので、最初は議論のスピードについていくのに必死で、自分の意見を主張することはおろか、そもそも意見を持つことすら厳しい時期もありました。また、関係値が浅いうちは、留学生としてクラスメイトの輪に入るのが難しかったですが、勇気を出して自分から話しかけてみるととても温かく接してくれ、ディスカッションでも拙い英語を話す私に耳を傾けてくれるようになりました。

HEG外では、自分から情報収集をすることで、ジュネーブに拠点を置く様々な国際機関と関わりを持つことが出来ます。私は授業で忙しく課外活動はあまりできませんでしたが、興味と熱意があれば、世界の最前線を肌で感じる経験ができます。また、ジュネーブはヨーロッパのほぼ中央に位置しているので、ヨーロッパ各地へ旅行しやすく、冬休み期間にはロンドンやパリ、マッターホルン、モンブランなどを訪れました。各地の雰囲気を実際に肌で感じられたことは、何物にも代えがたい貴重な体験でした。

HEGの建物
マッターホルンを望んで

留学先の感想・気づき

日本で生活していると、自分が「少数派」として過ごす機会はなかなかありません。しかし、ジュネーブで日本人留学生が自分一人という環境で学ぶ中で、周りに流されず自分の意見を持ち、勇気をもってそれを主張することの難しさと尊さを実感しました。この経験は、これから「創造的人間」として社会に価値を創造し還元していくために、必要だったと感じています。

また今回の留学中は、不動産詐欺に遭ったり、滞在許可証の申請がうまくいかず不法滞在になりかけたり、クレジットカードを紛失したりなど想定外のトラブルが続き、心が折れそうになることもありました。それでもHEGの教授やクラスメイト、日本にいる創大の先生方や家族・友人など、様々な人が温かく励まし続けてくれたおかげで、最後まで無事に留学生活を全うすることができました。

これからは、私を支えてくれた周りの人への感謝を忘れず、少しずつ着実に恩返しをしていきたいと思っています。

国連の前にある対人地雷禁止を訴えたオブジェ『壊れた椅子』
大噴水・ジェドーとレマン湖

受験生・留学を考えている皆さんへメッセージ

私はGLCの仲間たちが海外に興味を持ち、留学を目指す姿を見て「留学に行くのが当たり前」だと勘違いしていた部分がありました。大学1年から留学準備を進め「何のため」に留学するのかも考えていたつもりでしたが、実際に現地に行くと、本当に自分が学びたいことは何かを見失いかけることもありました。

しかしその経験を通じて、自分が心から興味を持ち、深めていきたいことは何かをじっくり考えることができました。そのおかげで、留学先での学びとはあまり関係のない分野ですが、今は公認会計士を目指し日々勉強を続けています。

もし私が周りに流されるまま留学を選んでいなかったら、この目標とも出会えなかったと思うと少し複雑ですが、これから受験や留学を考えている皆さんには、周りからの期待やプレッシャーをすべてなくした上で、自分は心の底から何をやりたいのかということを、ぜひ一度考えてみてほしいです。

心の声に耳を傾けながら後悔の無い選択を重ねていく事で、使命を発揮できる楽しい人生を手繰り寄せて行ってほしいなと思います。

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