創価コアプログラム

創価大学共通科目の目標と「創価コアプログラム」

大学の教育には大別すると大学全体として実施する「教養教育」(共通科目)と、各学部が実施する「専門教育」があります。

本学の教養教育の理念・目標は「建学の精神」に求められますが、より具体的には、「創価教育とは『人間主義』、『文化主義』、『平和主義』に徹し、世界と共生しゆく<開かれた>人格をつくることを目指す人間教育である」(2006年3月17日北京事務所開所式におけるメッセージ)との創立者の提言に集約されています。つまり「全体人間」「創造的人間」の育成を目指すところに、本学の教養教育すなわち人間教育の目標があります。

これを踏まえ、本学学士課程教育機構は、教養教育の目標として、
 

  1. 「自立的学習者となること」
  2. 「多文化共生力の育成」
  3. 「真の教養を身につけること」


を掲げ、共通科目を通して、その実現を目指しています。

本機構は、これを達成するために2009年度から「創価コアプログラム」を導入しました。 「学士課程教育」において全学部に共通の基盤を提供するという重要な役割を担う本機構は、この制度改正により、本学の「学士課程教育」が建学の理念などをさらに反映し、創造的人間の育成と21世紀の地球市民の輩出に大きく貢献するものと考えています。

「創価コアプログラム」とは

本学の学生は、前述した本学の教養教育の意義を理解し、本学で学ぶことに誇りを持ち、所属学部にかかわりなく、全員が(1)「基礎科目」、(2)「大学科目」、(3)「言語科目」、(4)「世界市民教育科目」、(5)「数理・データサイエンス・自然科目」の5つの科目群から指定された科目を学び、幅広い教養を身につけることを目指します。

そのためにこれらを必修化・卒業要件化し、本学の教養教育(共通科目)の目標にかなった人材を育成するとともに、社会に対して創価大学が実施する教育の「質保証」を明示します。

したがって、本学が輩出する学生は、(1)~(5)というコア(核)となる力を有しているとを社会に表明するものです。

「創価コアプログラム」の特徴

(1)学生が学ぶ教養科目(共通科目)のスタンダード(共通)化

(1)「基礎科目」

「基礎科目」では、学習習慣の確立と学習スキルの向上など、大学生としての学習や生活など様々な面で必要な力を身に付けることを目的として「初年次セミナー(理工学部生は初年次プロジェクト)」、アカデミック・ライティングの基礎を学ぶための科目として「学術文章作法」等を修得します。

(2)「大学科目」

「大学科目」(自校教育科目)では、創価大学の建学の精神や歴史を、さまざまな視角から学びます。一人ひとりの興味に合わせて、以下の科目から2科目(4単位)(看護学部は1科目・2単位)以上を修得します。

①学生生活を充実させるための基礎力を身につけたい

・人間教育論 A(『創立者の語らい』を読み議論する)

②大学生に求められる教養を身につけたい

・人間教育論 B(創立者の書物に取り上げられる世界の古典を学ぶ)

・現代文明論(創立者の考えを、探究のための「コンパス」として、現代文明の諸課題を考える)

・大学史の中の創価大学(大学の課題を調べて提案する)

③世界市民としての力を磨きたい

・人間教育論応用(『創立の精神を学ぶ』収録の講演を学ぶ)

④創立者についてしっかり学びたい

・創価教育論(牧口常三郎・戸田城聖・池田大作の生涯と思想を学ぶ)

・共通基礎演習(創立者の対談集などを用いて現代の問題を議論する)

(3)「言語科目」

今日の国際化社会で求められる多文化共生力を育成するため、その基礎教育として伝統的に力を注いできた語学教育を一層高める取り組みとして、第1外国語として英語6単位(経営学部は10単位、国際教養学部は16単位)以上、第2外国語として英語以外の言語を1つの言語で4単位(経営・看護学部は除く)以上を修得します。

(4)「世界市民教育科目」

創立者のコロンビア大学ティーチャーズカレッジでの講演「『世界市民』教育への一考察」で提案された地球的課題である平和・環境・開発・人権をテーマとした「世界市民教育」のための科目等の「世界市民科目」から4単位を修得します(国際教養学部は除く)。

(5)「数理・データサイエンス・自然科目」

近年、社会にあふれる大量のデータを活用して、社会の諸問題の解決に貢献し、データから価値を創造する人材のニーズが急速に高まっています。初級レベルの数理・データサイエンス・AIのスキルを身に付けることを目指す「データサイエンス入門」は、全学生が修得します。

(2)教養科目(共通科目)の授業内容・方法のスタンダード(共通)化

学生に幅広い教養を身につけてもらうために、教養科目(共通科目)は、基礎教養的な科目を中心に開講し、極端に専門性の高い科目、トピックス(事例)的事柄を中心的に扱う科目は置きません。

また、同一科目を複数の教員で担当する場合は、授業内容(シラバス)を共通化しかつ使用する教科書を統一することで、学生が学ぶ内容の均一化や体系化を進め、提供する授業の質保証を図ります。

(3)授業科目のナンバリングによる科目の体系・水準の明示化

2014年度よりこれまで使用してきた科目コードから国際通用性を鑑み、本学が開講するすべての科目にコースナンバーを新たに付与します。これによりその科目開設科目群(学部)・科目水準が明確になり、学生は体系的かつ科目水準を判断しながら学ぶことができます。

本学のコースナンバーは、アルファベット4文字と数字3桁のナンバーで示します。

アルファベット4文字について

共通科目(General Education)のG+科目群の名称等で表現

GFDC 基礎
GUNI 大学科目
GENG 言語科目(英語)
GSFL 言語科目(第2外国語)
GOFL 言語科目(他言語)
GGCE 世界市民教育科目
GMDN 数理・データサイエンス・自然科目
GHUM 人文・社会・健康科目(人文科学系)
GSOC 人文・社会・健康科目(社会科学系)
GNAT 人文・社会・健康科目(健康科学系)
GINT 人文・社会・健康科目(学際系)
GCAR キャリア教育系科目
GGCP GCP科目
GJLC 日本語・日本文化科目
GOPT 海外研修・実習科目
数字3ケタについて
100番 共通科目・専門基礎科目
200番 共通科目の上級科目・専門科目の初級科目
300番 専門科目の中級科目
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500番 大学院レベルの科目