教育学科41期若井美咲さん

2021年12月20日

教育学部・卒業⽣からのメッセージ

    ⼩学校と⼋丈島の⾵景
    受験生の皆様に卒業生からメッセージが届きましたので紹介致します。

     教育学科41期の若井美咲です。
     大学を卒業後は、東京都の小学校で教員として働いています。

     私が教育学部を志望した理由は、教師になりたいわけでもなく、「人間が好き」「教育には人間の可能性を広げる力がある。そんな教育について知りたい!」という思いからでした。
     
     学生時代は、まずは教育学科の授業で、世界や日本の教育史や、心理学、生涯教育、児童福祉など幅広く教育について考えられる講義を履修しました。もちろん、学校教育に関する講義もありましたが、自分の中で、学校以外の人材育成なども広く教育と捉えて、知りたいと思っていました。学校教育が教育の全てのような感覚だった自分にとっては、講義で得る知識の全てが新鮮で、毎回の授業でひたすらメモをとっていたのが懐かしいです。
     
     中でもとても印象的であり、自分にとって強く影響を受けた授業は、教育哲学です。海外大学院で勉強をしてきた教授に、「学校教育は幸せのために貢献できるのか」と問われたときに、ハッとしました。それまで私が大前提としてきた、「教育=幸せ、可能性を広げる」という考えを見直すきっかけとなったのです。そこから、教育哲学に興味をもつとともに、最新の研究などの情報や、世界の多様な教育に目を向けること、そして、問い続けることの大切さを実感しました。

     他にも、少人数の授業やグループワークの活動の多い授業、毎回、様々な教育の現場で働かれている先輩方による講義を聞ける授業など、自分が興味ある講義があれば、どんどん履修しました。

     小学校教職課程は、留学との兼ね合いで単位の取得も大変だと言われていました。ですが、教職キャリアセンターなどのサポートを利用しながら、自分の視野と可能性を最大限に広げることができました。

     現在は、八丈島の小学校に赴任し、地域の環境を生かし、地域の人と協力した学習を計画したいと思い、日々奮闘しています。海と山に囲まれた豊かで特色のある環境で、子どもたちが八丈島のよさを実感し、島の伝統や環境を守り、島をよりよくしていく担い手となっていくためにと考えています。子どもたちと一緒に、小さな島でも世界とのつながりを意識して行動していこうと、「八丈島とSDGs」などの学習を取り入れています。

     島の子どもたちは、みんな元気でとてもかわいいです。何しろ、地域の人や保護者同士のつながりが強いので、子どもたちを見守る目も多く、たくさん声をかけてもらって、地域で育まれた素直な子どもたちだなと感じています。また、他地域の子どもたちと変わらず、スポーツやゲームなどに夢中になっていて、他地域の学校と同じように一人一人に合った、学習面・生活面での支援を考えながら試行錯誤の毎日です。子どもたちのつまずきや課題を解決するために一緒に考え、サポートしたり励ましたりして、少しでも笑顔の今と未来を過ごしていけるようにとの思いで、日々、私ができることは何かと模索して精一杯取り組んでいます。

     創価大学は勉強をするための環境が整っています。目の前の一人を大切にするためにと、創価大学の教育学部で多様で深い学びができたことは、教師として、そして、人として、かけがえのない力となっています。

     受験生の皆さん、勉強は大変かと思いますが、自分を信じて挑戦してほしいです。八丈島から応援しています!
    ページ公開日:2021年12月20日
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