パキスタンの教育課題に関する演習の様子

2023年11月10日 13時15分

比較・国際教育学B:国際教育協力に関する特別講義を行いました

     教育学部の講義「比較・国際教育学B(担当:島田健太郎)」において、10月25日、11月1日に講師をお招きして特別講義を実施しました。比較・国際教育学Bはグローバル化した世界において地域や国を超えて生じる教育課題を学び、日本の教育改革の方向性を検討することを目的としています。
     10月25日、鳴門教育大学大学院の石坂広樹教授をお招きしました。石坂教授は「国際教育協力のフィールドワーク―日本と海外の教育課題を見つめながら―」という講演をして下さいました。石坂教授は創価大学法学部を卒業(22期)した後、コスタリカ大学大学院にてPh.D.(公共政策学)取得され、大使館勤務などを経て、現在は大学において国際教育協力をされています。そのような国際的なキャリアを踏まえ、どのような経緯で海外に目を向け、国際教育協力に携わってきたかというキャリアパスについてお話しいただきました。また、国際協力はなぜ必要かというテーマで討議を行いました。
     11月1日、モニタリング/ノンフォーマル教育専門家の宇原英美氏にパキスタンから遠隔で講演を行っていただきました。講演題目は「国際教育協力の事例紹介: オルタナティブ教育推進プロジェクトフェーズ2」です。宇原氏は創価大学を卒業後、神戸大学大学院を経て、コンサルティングファームで人事・組織開発系の案件に従事、その後セーブ・ザチルドレンやJICA勤務を経て、現在はパキスタンにてノンフォーマル教育プロジェクトに携わっています。国際教育協力の仕事やキャリアパス、そしてパキスタンを事例に教育課題及びその解決策の実例を学ぶ演習を行っていただきました。

     以下、受講生のコメントを記載させていただきます。
     「特に印象に残ったことは、教育に携わる人々が経済を知る必要があるということ、それから、自身の可能性の限界を自分で決めずに挑戦していく心の大切さである。(中略)教育学部で学ぶ私も、教育に関する学びだけでなく、経済学を含め社会全般のことを学んでいく必要性を改めて感じた。「教育のための社会」を実現するためにも、大学でしっかりと学び、力をつけていきたい。また、石坂教授の人生を通して、自分の可能性を自分で狭めないことの大切さを学んだ。失敗を恐れず、やりたいことに全力で挑戦していきたい。」
     「パキスタンの子どもたちが学校へ行けない理由として、親が学校に期待していないことがある事実を知った。実際に大学生に占める女性の割合から仕事や社会参画に結びついていないことや、親は自身が学校を出てからの選択肢の少なさから自分の子どもも同じような経験をさせないよう結婚相手を探すことに重きをおいているのではないかと感じた。実際に、まだまだ日本でも男女比の社会格差が根付いているのと同じように教育においても差があることを改めて感じた。オンラインでも講義をしてくださる先輩がいてくださることが素晴らしいと感じました。」
    【謝辞】
    *本特別講義は、教育学部の授業運営費よりご支援いただき実現することが出来ました。ご承認いただいた先生方に心より御礼申し上げます。

    ページ公開日:2023年11月10日 13時15分
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