初年次セミナー「課題別探究クラス」での学びの紹介 part1
「初年次セミナー」は、1年生が“大学での学び”について、さまざまな角度から理解を深めるための授業です。教育学部では、「学び」をいわゆる「勉強」に限定せず、生きるための日常的な営みとして愉(たの)しめるようにすることを大切にし、授業内容にも工夫を凝らしています。
6月には、10の課題別探究クラスを設け、学生が希望するテーマを選んで、3回にわたり学習活動を行いました。以下、各クラスの取り組みの様子をご紹介します。
#01 多様な生涯学習の場を発見しよう(井上伸良クラス)
井上伸良クラスでは「多様な生涯学習の場を発見しよう」をテーマとして、分担して八王子市内の市民センターや美術館、科学館等を見学し、そこでの学びや気づきを授業内で発表しました。学校以外での教育・学習の場を実際に見学して対象を認識し、その特徴を客観的に考えて説明するという科学的な態度・作法を身に着ける機会となりました。
#02 心を科学する(飯村周平クラス)
心理学は心と行動の科学です。科学としての心理学を体験的に学習するために、飯村クラスでは、3つのミニ心理学実験に取り組みました。第1回は、環境心理学の視点から、学内の豊かな自然を30分間ウォーキングし、その前後にわたるネガティブ感情とポジティブ感情の変化を記録しました。第2回では、生理心理学の視点から、3分間の暗算課題を通じて意図的にストレス負荷をかけ、その前後で唾液を採取し、ストレス指標である唾液αアミラーゼ活性の変化を検討しました。第3回では、社会心理学の視点から、実験者がゆっくりと被験者に近づき、被験者が不快だと感じた距離を記録することを通じて、一人一人のパーソナル・スペースを調べました。「心理学者見習い」となった全3回でした。
#03 保育動画から学ぶ Meaning-Making(戸田大樹クラス)
このクラスでは、保育動画の何気ない瞬間に隠されたこどもの心もちを読み解き、保育文脈におけるこどもたち、保育者たちにとっての意味を「意味づける(Meaning-Making)」ことの楽しさや難しさを体験しました。1, 2回目は、ビデオ学習でこどもの言動や保育者の援助の実際をじっくり観察し、3回目には実際に学生同士で絵本の読み聞かせを体験しました。ただ絵本を読むだけでなく、「この活動が乳幼児の発達にどのような意味を持つのか」を、こどもの目線に立って深く考察しました。
幼児教育の現場にはたった一つの「絶対的な正解」はなく、どこまでも限りなく多種多様な世界です。だからこそ、仲間と語り合い、多様な気づきを共有する中で、保育の本当の醍醐味を味わうことができます。そして、何よりも保育者の豊かな感性が、こどもたちの世界を輝かせるための原動力になります。