初年次セミナー「課題別探究クラス」での学びの紹介 part2
先日の『初年次セミナー「課題別探究クラス」での学びの紹介』に引き続き、課題別探究クラスの取り組みの様子をご紹介します。
#04 心理学探究(二瓶正登クラス)
このクラスでは、主体的な学びを「愉しむ」ことを目的として、心理学についてのグループワークと発表を行いました。
初めに学生自らが興味関心を持っている心理学の研究テーマについて明確化した後、文献と生成AIの双方を活用した調べものを行い、テーマ設定では、日常のちょっとした疑問や悩みを心理学の視点から捉え直す試みが多く見られました。また、AIが提示する多角的な視点と文献のデータを掛け合わせることでグループ内の議論も深まり、その成果を最終回に発表しました。各グループの発表テーマは「ストレスと感情コントロール」「勉強中にスマホを触らなくするにはどうしたら良いか?」「自己理解が上手い人は他者理解も上手いのか?」など多岐に渡る内容でした。
学んだことをまとめるだけでなく「今回の学びで足りなかった部分はどこか」「学ぶ前と学んだ後でどのように考えが変化したか」といった一歩踏み込んだ振り返りについても自由な雰囲気で各グループが発表を行いました。
発表の際は学生全員が集中して聞き、お互いの気づきに共感したり、素直な感想を伝え合ったりする場面が見られ、時折笑いも混じるなど、すべてのグループが和やかな空気の中で発表を行うことが出来ました。仲間と共に探究する面白さを肌で実感できる、実りある時間となりました。
#05 学校はなぜ今の形になったのか?(定方太希クラス)
このクラスでは、普段私たちが何気なく受け入れている学校の仕組み。その「当たり前」について問い直す、ユニークな探究授業が行われました。
学生たちはペアを組み、「宿題」「給食」「テスト」「部活動」といった身近なテーマを選び、それぞれの仕組みがどのような背景で生まれ、現在どのような役割や課題をもっているのか、それぞれの仕組みのルーツと現状をリサーチしました。
授業では、調べた内容を発表するだけでなく、その仕組みを今後どのように考えるべきかについて、自分たちの意見を理由と一緒に示すことを大切にしました。また、発表を聞く学生も、コメントや質問を通して意見を交換して、互いの考えを深めました。発表後には、学校の仕組みの中で、「今後も残す必要性を最も感じたもの」と「見直す必要性を最も感じたもの」について振り返りを行いました。
この授業を通して、学生たちは学校の仕組みを単に「昔からそう決まっているもの」として捉えるのではなく、それぞれに歴史的背景や社会的な役割があることに気づいていきました。同時に、どんな仕組みにも「よい面」と「課題」の両方があることを理解し、多角的な視点で物事を見る面白さを実感するきっかけになりました。身近な「なぜ?」を出発点に、自分で調べ、考え、仲間と対話しながら学びを深めていく――。それこそが、学生たちがこの授業で経験した、大学での学びの第一歩です。
#06 先生ってどんな人?(岩本宏幸クラス)
このクラスでは、「先生ってどんな人?」という問いを起点に、学生たちが3つのステップで探究を深めていきました。
【学びⅠ】テーマの発見 〜自分なりの問いを見つける〜
まず自分なりの個別テーマを見出すため、「ウェビングマップ(連想マップ)」を使い自由に思考を広げ、その後、頭の中のイメージを言葉にして仲間に伝える説明活動に挑戦します。アイデアを共有する中で、新たな着想を得たり、見方や考え方を広げたりする学びを実現していきます。
【学びⅡ】テーマの探究 〜リアルなデータに迫る〜
設定したテーマを掘り下げるため、書籍やWebサイトから情報の取出しを行い、さらに、全員共通の課題として、個別のインタビューやアンケート調査にも取り組みました。ネットの情報だけでなく、生きたデータを集めるのが目的です。
【学びⅢ】テーマの共有 〜成果を分かち合い、つながる〜
探究成果を確かめ合い、意味付ける活動として「ホームグループ」と「ナンバーグループ」という2つのグループ内で発表し、個々の学びの内容を共有します。一人一人の努力の結晶である探究の成果について伝え合う中で、活動へ参加・協同・貢献する姿が実現していきます。
特に、2つめの「ナンバーグループ」での共有では、ホームグループ内の他者の学びの成果を焦点化し橋渡する必要があるため、メモを取りながらしっかり受け止め、自分の言葉で伝達することが大切です。学生はこの活動を通して様々な見方や考え方を確認していきます。