准教授

古川 洋平

フルカワ ヨウヘイ

Profile

専門分野

初期仏教(原始仏教)

研究テーマ
  1. 初期の仏典に用いられる用語の解明
  2. 用語の解明をもとにした仏教思想及び仏教文化の解明
研究内容

現在アジアを中心に世界中に広がっている仏教は、
古代インドに登場した一人の人物を出発点としています。
釈尊(ゴータマ・ブッダ)その人です。
初期の仏典を見ると、人格優れた釈尊が人々と対話を重ねる中で
弟子達を導いていく姿が数多く残されています。
我々が釈尊の言説を伝える仏典を扱う際に重要となるのは、
仏弟子達が繋ぎ伝えてきた釈尊という観点から仏教を見る、
そして、現存する文献を正確に読むことを通して
仏教を見ていくという、二つの視点です。
後者の視点は、手順を踏めば誰にでも習得可能なものです。
パーリ語の経典を中心とした初期仏教のテキストには、
まだまだ分かっていないことがたくさん残されています。
ともに古代インドの釈尊の姿にアクセスしていきましょう。

  • 最近の業績

(共著)『ブッダゴーサの著作に至るパーリ文献の五位七十五法対応語
-仏教用語の現代基準訳語集および定義的用例集』(山喜房佛書林, 2014年)

(共著)『『義足経』研究の視座 附・訓読』(自照社出版, 2019年)
「教導者釈尊と魔」(『真宗文化』第27号, 2018年)

「パーリ文献中のsaddhādhimuttaについて ―第一人者の伝承に基づく訳語の検討―」
(『パーリ学仏教文化学』第33号, 2019年)

「パーリ文献中のadhimuttiについて ―hīnādhimuttika / hīnādhimuttaの事例から―」
(『パーリ学仏教文化学』第34号, 2021年)

研究・教育方針

自主的な姿勢を重視するとともに、
学生一人一人の状況に応じた指導を心掛けていきたいと思っています。
釈尊の言行録として伝わる仏典がどのようにして今に伝わったのか、
その内容を現代に生きる我々はどのように捉えていくべきなのか。
仏典に対する多様な視点を獲得しながら、
文献学を基本に据えた初期仏教研究の方法論を習得していって下さい。

メッセージ・ひとこと

私自身、まだまだ学ぶことの多い一学生です。
共に学び、意見を交わす中でこれまで気付かなかった
新たな視点をお互いに発見していきましょう。
学的興味を自ら率先して真剣に掘り下げた先に、
これまでよりも物事を一歩深く見れるようになった世界が待っています。