私は入学時から中国に留学に行くことは決めていて、そのために文学部を選んだくらい中国が好きです。中国語を始めたのは単に英語に次ぐ話者数であること、くらいでしたが、学ぶうちに急激に発展する中国のエネルギーや中国語の魅力に興味を持つようになりました。近いけど遠い、メディアでは悪いことばかり聞く、といった印象の国ですが、長い歴史と広大な国土を有し全く異なる社会制度の中国はどんな国なのか見てみたい。その中で暮らす中国人はどんな人たちなのか知りたい。この思いが強かったため長期間現地に滞在できる留学に行くことにしました。
私の留学のテーマとして、語学・文化体験・人を知るの3つの軸がありました。まず語学の面ですが、私は語学留学だったので、留学生と一緒に中国語を学ぶ別科のようなところにいました。私は自分の意見を中国語で自由に話せるようになりたかったので英語で伝わる会話の中で中国語で話したり、中国人と話す時間を毎週作って話す力を高めるようにしていました。 文化体験の点では、中国でしかできないことをやり尽くそうと考え、10都市に旅行に行ったり、中国舞踊の部活で舞踊を学びました。私は小さい頃から日本舞踊を習っていたので、日本舞踊を披露する機会を大学内で作ったり、日本語を学んでいる中国人に教えるイベントも開きました。 「人を知る」という点に関しては、留学中に出会った「最強のフッ軽になる!」という先輩に感化され毎日誰かと話したりコミュニティーに参加するようにしました。毎日予定を入れるのは初めのうちは難しかったですが、紹介や人が集まる場で個人的に繋がるなどして常に誰かに会いに行ける状態になりました。
最初は英語のコミュニケーションが主だったので、GCPで英語を使えるようにしていたのはよかったです。また具体的にGCPでの学びが活きたというわけではありませんが、GCPでの2年間で自分の弱さと向き合い、悔しさや限界に挑戦した充実感を知っていたので、約10ヶ月の短い留学期間をいかに価値あるものにするか、という点に対して考え続けることができました。何のために留学に来たのか、GCPの2年間を超える自分に成長できるのか、この問いを考え、行動し続けた留学生活だったと思います。特に後期はある程度話せるようになり、北京での生活に慣れた時期だったので前まであった必死さがなくなっていました。ですが残りの期間で自分はどうなりたいのか、今できることは何かを考え、イベントの開催や部活、中国人学生との交流に挑戦しました。一人でいろんな場に飛び込み、積極的にコミュニケーションを取ることは、GCPでの話せなくても全力でコミュニケーションを取る経験があったからこそできたことだと感じています。
私は元々2年間留学に行くDDのコースに入ろうと考えていましたが、GCPの先輩方がレベルの高い環境で直向きに努力し視野と可能性を広げている姿を見て入りたいと思いました。課題量や周りのレベルの高さに圧倒され、逃げたくなることや苦しい時期もありましたが、気持ちを分かり合える同期に励まされ2年間やり切ることができました。GCP担当の先生がおっしゃっていた「焦るな。腐るな。」という言葉やGCPでの必死の努力はこれからの私の人生で何度も立ち帰る原点です。GCPは語学や海外経験、プロジェクト推進などでどこでも通用する力がつきますが、学部を超えて常に一緒に努力する仲間の存在や言葉通りの限界に挑戦することが最も価値あるものだと思います。やりたいことのある無しに関わらず、試験だけでも受けてみてください。今までと違う自分になれる環境です。私も皆さんに負けないよう、常に上を向いて自分を開拓していきます。