学部長からの
メッセージ

文学部長 玉井秀樹
文学部長・教授
玉井 秀樹
Hideki Tamai

創価大学は「人間教育の最高学府たれ」との建学の精神に基づく大学です。人間教育とは、創価、即ち価値創造の主体者である人間の可能性をひろげゆく学びを提供するものであると言えるでしょう。さらに言えば、価値創造の主体は人間に限ったことではなく、あらゆる生命は様々な価値創造の力をもつかけがえのないものであると思います。

人間の尊厳もそのような生命の尊厳の輪の中に位置するものであるでしょう。私たちが追究する「人間」のあるべき姿は、単なる利己主義的な人間中心主義ではなく、様々な命が生きることができるかけがえのない地球を守り、すべての生命との共生をすすめていく先に、人間の繁栄もあるという、生命の尊厳を基調とした人間主義にあると考えます。

20世紀に世界戦争のような大量殺戮を経験し、人類社会は再びそのような悲劇を繰り返すまいと努めてきたにもかかわらず、21世紀の世界にあっても生命が軽視される社会的リスクは容易に軽減されません。だからこそ、生命の尊厳の思想に立ち、命を大切にする生き方、命を大切にする社会の在り方を学び、実践する力を身につけることができる。ここに創価大学文学部の存在意義があるとの思いを強くしています。

私たち文学部は創価大学創立時に英文学科と社会学科の2学科体制でスタートし、その後、哲学、歴史学、日本語・日本文学、中国語、ロシア語と人文学を基礎とした多角的な「人間」の探求と学びを展開してきましたが、2007年に総合的な人間性の探求をめざす人間学科の体制となりました。

新体制として発足するにあたり、創立者池田大作先生から3つの指針をいただきました。

一、生命の尊厳の探究者たれ!

一、人類を結ぶ世界市民たれ!

一、人間主義の勝利の指導者たれ!

この3指針を掲げた創価大学文学部では、<生命の尊厳>という重要かつ難しい問題についても、哲学、歴史学、文学、芸術、人類学、社会学といったさまざまな学術的探究を組み合わせて考える「学際的」な学びで自分自身のアイデアを創りだすことができます。また、相互不信に陥ってしまう人間の弱さを克服する勇気をもって<人類を結ぶ世界市民>へと成長していくことができます。そして、様々な人々と協力して命を大切にする社会を創る人間主義の連帯を担う生き方も可能となるでしょう。

いささか重々しい学部紹介となってしまいましたが、実際には自分自身の興味・関心にしたがって学ぶことで知的探究の楽しみを得ることができるはずですし、そのことがとても重要です。「知りたいから学ぶ」「楽しそうだから学ぶ」「わかることが楽しい、嬉しい」という知的探究が、自分らしい人生につながる。そのような文学部の学びをともに楽しんでいきましょう!


 

メッセージ動画

  • キャンパスガイド2023文学部
  • 英語DD
  • 中国語DD
  • 【留学日記】イギリス・バッキンガム大学 夏期語学研修
  • 【留学日記】インド・セントスティーブンカレッジ 春季語学研修