原口咲希子さん

<いま、どんなお仕事をされていますか?>
 

鉄道会社で働いています。主に駅の窓口でお客さまへ切符や定期券の発売、ご案内(お体の不自由な方のお手伝いや、異常事態が発生したときのお客さまへの案内など)を行ったりしています。 

勤務先にて①

<現在の仕事のやりがいを教えて下さい>
 

お客さまに合わせたご案内を自身で考え、それが、お客さまが求めていたものだと実感できたとき、特にやりがいを感じます。窓口には、いろんなお客さまが来られますが、求められるものが異なります。お得な切符をお求めの方もいれば、とにかく急ぎたい方など様々です。そのようなお客さまに対して、柔軟に対応しています。

勤務先にて②

<現在の仕事を目指したきっかけはありますか?>
 

具体的な就職先が浮かばずどうしようかと考えていたときに就活中に遭遇した2つの出来事を思い出しました。1つ目は、目の前で居眠りしたまま電車からホームへ転倒し、顔を打ちつけた方を目撃したこと、2つ目は、満員電車に無理やり乗ろうとして誤って電車とホームの間に転落する人を目の前で目撃したことです。両方とも居合わせた方々の助けでことなきを得ましたが、十分な対応が出来なかった私の無力さを痛感させられたことを今でも鮮明に覚えています。この2つの出来事を思い出したとき、鉄道における安全な輸送に自ら携わっていきたいと強く思い、今の会社を志望しました。

勤務先にて③

<学生時代、文学部での授業やゼミで印象深い思い出はありますか?>
 

私は高校生の頃からミュージカルに魅了され、そのことがきっかけで創価大学文学部に入学しました。アメリカ演劇の大野久美教授の授業を受けたとき、映像作品を観たり、文学作品を読んだりして考えることが多く、おかげで作品の奥深さというものを学ぶことができました。また、授業を通して大野教授の人間味溢れるお人柄に強く惹かれたことで、アメリカ演劇を専攻して、大野教授のもとで勉強したい、成長したいと強く思い、大野ゼミに入りました。このことが結果的に、今の就職先へ進む契機となった大野教授のアドバイスにも繋がっていることから、私にとって尊敬できる教授と巡り会えたことそのものが、文学部で最も印象深い思い出だと思っています。

 

ゼミ合宿にて

<大学時代の学びが生きていると感じることはありますか?>
 

私が学んだ「表現文化」は、答えがひとつとは限らないものなので、納得するまで自問自答したり考えたりすることが求められる学問です。この「なんで?」を追求する姿勢が今の仕事に大いに生きていると感じます。私は仕事をする上で些細な疑問でも「なんで?」と追求し、納得いくまで調べたり先輩・上司に尋ねたりします。一見関係がなさそうな事柄でも、何か繋がりはないだろうかと考えていくことで、お客さまに喜ばれる提案やご案内をすることが出来ていると思います。この追求する姿勢は大学時代の学びによって培われたものだと実感しています。



<創価大学文学部の魅力はなんだと思いますか?>
 

「何でも学ぶことができる!」これに尽きると思います。ひとつのジャンルに縛られることなく、学びたいものを学ぶことができるのが文学部の魅力です。何を勉強したいのか分からないという方でも、とりあえずいろんな学問に触れることができます。また、文学部生は人数も多いので交友関係も広がります。従ってさまざまな学問を通して、視野を広げることができると共に、多くの人との交流によって人間的にも大きく成長できるとても魅力的な学部だと思います。

 

卒業式にて
<これからの目標を教えてください!>


今は駅での仕事がメインですが、車掌になることが直近の目標です。車掌は実際に電車に乗り、安全に運行できるよう努めなければなりません。今以上に人の命に関わる仕事になりますが、就活中の2つの出来事を通じて、安全を自らの手で作り出したいと思い、今の会社を志望したので、必ず実現したいと考えています。
 


<文学部生へ一言>
 

「隠れた無数の道(可能性)に気づくアンテナ」を持つようにしてください。私は就活中のさまざまな出来事や教授のアドバイスを素直に受け止め、自問自答し、自らの可能性を信じて今の会社に就職しました。この隠れた無数の道は、すでに皆さんの周りに存在しています。その道に気づくことができるかどうかは、皆さん次第です。もしかしたら既にきっかけはあったかもしれませんし、明日やってくるかもしれません。これは就活だけでなく、人生全般に通ずる大事なものだと私は思います。その隠れた無数の道に気づくことができるように、自身のアンテナをしっかり張って、大学生活を送ってください。


<文学部生へ一未来の文学部生(受験生)へ一言>

「文学部って就職に直結するのかな。学んだ知識が将来役に立つのかな。」このような不安を抱えている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。アメリカ演劇を学んだ私は今、駅で働いていますが、大学で学んだ文学作品の名前や作者を仕事の上で口に出したことはありません。それでも創価大学文学部で学んだことは、間違いなく生かされていると感じています。大学で学ぶ内容と卒業後の進路を無理矢理結びつけて考える必要はないと思います。将来のことはとりあえず置いておき、皆さんが今やりたいことを考えて実践してみるというのはどうでしょうか?そうやって今この一瞬一瞬を大切に過ごすことのできる人は必ず道が開けると私は確信しています。受験生の皆さんにお一人お一人にとって、最も自分を輝かせる道に進めるように心から応援しています。
 

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