三浦雄一さん

<いま、どんなお仕事をされていますか?>
 

 都内の公立中学校で英語科の教員をしています。今年度で4年目になります。担任としては3年目で、今年度初めての卒業生を出すことになり、楽しみでいっぱいです。


<現在の仕事のやりがいを教えて下さい>
 

 教員という仕事を一言で表すことは難しいですが、強いて言えば“毎日”です。子どもたちと過ごす毎日の時間がやりがいになっています。

 もちろん、いいことばかりではないですし、学級内や部活動などでの問題も多々ありますが、それらを乗り越えていくことで、自らの成長を実感します。また、自らの成長だけでなく、子どもの成長を見ることができたときも、とても喜びを感じます。

 昨年、私は1週間程度の入院をしましたが、よっぽど心配してくれていたようで、復帰した日にクラスの子を中心として学年の子がメッセージを書いてくれました。また、クラスが終わるときにもサプライズでメッセージをくれるなど、子どものそういう優しさに触れられた時、特にやりがいを感じます。

 

<現在の仕事を目指したきっかけはありますか?>
 

 私が創価大学に入学したときは、実は文学部生ではありませんでした(笑)そんな私が文学部の卒業生としてインタビューをしていただいているのは、とても不思議なことですね。
 法学部に入学したときは、私は将来の夢がありませんでした。法学部に入れば、何かしらやりたいことがみつかるだろうと思い、入学したのですが、見つけた夢が、そのままの学部では達成できない、「英語科の教員」でした。
 一年次、共通科目の人間教育論を受講しているときでした。その日の授業の内容は、“教育”について考えるというもので、講師の先生がディスカバリーホール内で学生を指名していくスタイルでした。その授業まで、“教育”というものを真剣に考えたことはありませんでしたが、いざ考えてみると、自分が教育そのものにとても熱い思いがあることに気づきました。どれほど熱い思いを持っていたかというと、実は、この授業では、事前に指定された箇所を読んでくる宿題があったのですが、私はそれを忘れていて、準備無しでその授業に臨みました。しかもディスカバリーホールということで、発言なんて全くするつもりもなかったのですが、気づいたら自ら手を挙げて堂々と受講生の前で意見を述べている自分がいたのです。この授業をきっかけに、教員という職を真剣に考え始めました。
 ただ、法学部のままでは英語科の教員になることができないため、1年次に文学部への転学部試験を受験しました。無事に合格し、文学部生として再出発することができました。当時、法学部で基礎ゼミの担当をしていただいていた朝賀先生には、「朝賀ゼミから初の英語教師の誕生を願っています」とエールをいただいたこと、感謝しています。



<学生時代、文学部での授業やゼミで印象深い思い出はありますか?>
 

 先ほど、文学部への転学部をした話をしましたが、実は、法学部から文学部へともに転学部してきた仲間がいました。新開隆くんです。彼の方が先に転学部を決意していたのですが、結果として私もそれに続くような形になり、同じタイミングで転学部をすることになりました。彼も夢が英語科の教員ということで、彼とは受講する授業から何から全て一緒でした(笑)彼も現在、都内の中学校で英語科の教員をしています。今でも互いに連絡を取り合って、英語指導や生徒指導について意見を交換しています。互いに切磋琢磨できる仲間がいて、本当に良かったと思います。

 そんな彼と一緒に入っていたゼミが、大﨑さつき先生のゼミでした。大崎先生のゼミでは、第二言語習得理論(Second Language Acquisition)を中心とした英語教育に関する研究について学ぶことができました。大崎先生はとても優しくて、研究以外のことでも、進路や英語学習についてなど、さまざまなことに相談にのっていただきました。ゼミのメンバーもとても明るくていいメンバーで、毎週ゼミが楽しみでした。
 

<大学時代の学びが生きていると感じることはありますか?>
 

 大﨑ゼミでは、私は卒業論文として、英語学習者がコミュニケーションをとろうとする姿勢(Willingness to communicate in English)について研究を行いました。日本人英語学習者は、一般的に、英語を使ってコミュニケーションをとることが苦手であるとされます。「英語を学んでも、使うことができない」その現状を変えるべく、まずは、英語学習者がコミュニケーション取ろうとする際に作用する要素について研究を行いました。 
 私は大学卒業後、創価大学文系大学院国際言語教育専攻英語教育専修(TESOL)に進学しました。TESOLでは、ネイティブの留学生でも“地獄”と称するように、とても難易度の高い学習を英語で行います。留学したことのない私にとって、このようなレベルでの学習はとても大変でしたが、大﨑ゼミでの学びが、私の支えになったことは言うまでもありません。実際、私が書いた修士論文でも、卒業論文で研究した内容のWillingness to communicate in Englishについて、より内容を深めた研究を行いました。大﨑ゼミで、自分自身の基礎を形作ることができたと思います。

<創価大学文学部の魅力はなんだと思いますか?>
 

 文学部の魅力は、他の学部に比べ、幅広い選択肢の中から自分に合った分野の学びを深めることができることであると思います。そしてまた、色々なことに挑戦している仲間に出会い、互いに刺激しあえることも強みであると思います。



<これからの目標を教えてください!>
 

 私の夢は、創価の人間教育を体現し、日本一の英語教師になることです。自分に勝ち、日々学び続けていきたいと思います。
 


<文学部生へ一言>
 

 一日でも早く、自分にあった分野での学びを深めていってほしいと思います。選択肢が豊富であるがゆえに、悩むこともあると思います。そんな時は、逃げずに、しっかり悩んで、家族や先輩、先生や仲間に相談して、最善の選択をしてほしいです。


<未来の文学部生(受験生)へ一言>

 私は英語教師になるため、文学部に来ました。もし、英語教師の夢をもっているのであれば、文学部がおススメです。たとえ英語教師でなくても、文学部には、他の学部にはない数多くの専門分野があります。ぜひ、いろいろな分野の学びを深めながら、自分にあった学びを深めていってほしいです。
 

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