文学部桑都プロジェクト 「シュリーマン生誕200周年」イベントのお知らせ(その2)

文学部桑都プロジェクト 「シュリーマン生誕200周年」イベントのお知らせ(その2 まちなかギャラリー展示「ドイツと八王子」)
文学部桑都プロジェクトの企画として、11月3日~11月14日、まちなかギャラリーにて、「ドイツと八王子~シュリーマンと肥沼信次~」という展示を行います。是非、足をお運びください。
桑都プロジェクト×Dr.肥沼の偉業を後世に伝える会 コラボ企画
「ドイツと八王子―シュリーマン&肥沼信次―」展
本年は「日独交流160周年」の佳節に当たります。今日、両国外交の開始とされる日本とプロイセンの修好通商条約の締結は、1861年1月24日のことでした。
このたび、両国交流の一層の進展を願い、「ドイツと八王子―シュリーマン&肥沼信次―」と題する展示を企画しました。これは、交流の先人であり八王子と縁のある二人の人物に光を当てる初の試みです。
ハインリヒ・シュリーマン(1822~1890)は、伝説の「トロイ遺跡」の発掘で知られるドイツの考古学者です。彼はこの発掘に先立つ6年前の1865年に日本を訪れ、著書『清国と日本』のなかで「八王子」について一章を割きました。当時、八王子は絹の生産地として有名で、シュリーマンはその生産の現場を一目見たかったようです。
明年1月6日は「シュリーマン生誕200周年」を迎えます。本展示ではそれにちなんで学生が行った地域活動も紹介しています。
肥沼信次(1908~1946)は、八王子出身の医師で、1937年に日本政府の国費留学生として渡独しました。当地で研究を重ね、第二次世界大戦後にはヴリーツェンの伝染病医療センター初代所長としてチフスやコレラの疾病対策に従事しますが、チフスに罹患し1946年に没しました。今日でもヴリーツェンの市民に深く敬愛されています。
ドイツ出身で八王子へ来たシュリーマンと、八王子からドイツへ渡った肥沼信次。活躍した時代と分野は異なりますが、二人には大きな共通点があります。それは、優れた語学力によって国境を超えた活躍をしながら、同時に、ローカルな場所に生きる人々の生活を何よりも重視した点です。
本展示がドイツと八王子をつないだ偉大な先人に思いを馳せ、グローバル化する現代社会における生き方を考える一助になれば、これに過ぎる喜びはありません。
最後に、共催としてご尽力くださったDr.肥沼の偉業を後世に伝える会の皆様と、多大なご協力を賜った大学コンソーシアム八王子に心から深く感謝申し上げます。
創価大学文学部桑都プロジェクト