文学部教員・文学部生より:この夏、学生の皆さんに読んでもらいたい、触れてもらいたいもの(2022) 10

「今だからこそ大学生に読んで欲しい、触れて欲しい作品」というテーマのもと、文学部教員・文学部生からおすすめの作品を紹介していただきました。3年連続の夏企画です!是非、作品に触れていただき、充実した夏休みをお過ごしください。
10.中堀正洋准教授推薦:「ヴィイ」(『外套・鼻』に所収) ニコライ・ゴーゴリ著、吉川宏人訳 (講談社文芸文庫)
ヴィイはスラヴ世界における冥界の魔物で、その視線(邪視)によって人を殺める。普段はその眼は大きな瞼と睫毛に覆われていて、悪魔たちの助けがなければ持ち上げることはできない。本作では魔女も小悪魔も登場する。小説を読んだあとは、そのタイトルもおどろおどろしい実写版のカルト映画『妖婆 死棺の呪い(原題ヴィイ)』(1967)を見るもよし。ともに秀逸。